不倫・同棲していた彼が急死!!同棲中の貯金は誰のもの?

凜子さんが彼と同棲を始めて5年

実は彼には奥さんがおり、不倫関係を続けていました

彼と奥さんとは、凜子さんが同棲する10年以上前から家庭内別居状態だったようです。

なお、彼は離婚を望んでいましたが、奥さんとは絶対別れないと言っていました。

正式な離婚はしていません

彼と奥さんとの間に子どもは一人もいません

その彼が先日、急に亡くなりました

お葬式は彼の両親と凜子さんだけですませました。

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それから彼の荷物を整理したりして、3か月後ようやく一息ついたところに、彼の奥さんが彼の遺産の相続を主張してきました

不倫が奥さんに知れて同棲が始まった段階で、彼から奥さんにはほぼ全ての財産を渡し、彼は無一文の状態で凜子さんのところに来ました

彼が凜子さんを選んでくれたので、凜子さん自身も奥さんに何度かに分けて総額200万円を慰謝料のつもりで支払いました。

それから二人でやりくりしながら約1000万円の貯金を作りました

ただし、主な収入は彼の給与だったため、銀行の預金名義は彼の名前になっています。

確かに凜子さんは法律上の妻ではありません

こんな経緯があっても、彼名義の預金を全て奥さんに渡さなければならないのでしょうか?

現在お腹には彼との8か月の赤ちゃんもおり、今後の生活を考えるととても不安です。

貯金はだれのもの??

民法では、被相続人(亡くなった人)の配偶者と、一定範囲内の血族(子・父母など)に相続権を認めています

相続権が認められる配偶者とは、法律上、婚姻届を出している夫婦関係にある人のことです。

今回のケースのように、凜子さんが彼と5年間生活を共にしていたという事実があるにせよ、彼が奥さんと別居していました。

離婚の事実がないのであれば、凜子さんは彼との婚姻届を出すことはできなかったでしょうから内縁関係にすぎません

よって相続権はないということです。

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凜子さんと同棲している彼が亡くなったので、子どもがいないということで、このケースで彼の全財産は奥さんが相続人として遺産を相続することになります

凜子さんのように内縁関係の立場にある場合、他に妻・子など法律上の相続権者がいれば、原則、凜子さんに相続権は一切ありません

同棲して5年。

彼のご両親と彼の葬儀も出しました。

しかし、相続に関してはその行為が特にプラスの影響を及ぼすことはありません。

何とか方法はないのか?

いくつか考えてみましょう。

凜子さんが主張できる可能性のひとつとして、彼名義の1000万円の預金のうち、自分が寄与したと考えられる割合について、凜子さん自身の所有であることを申し立てることが考えられます

子どもにも相続権がある

二つ目にこのケースでは、凜子さんは現在亡くなった彼の子を妊娠しているということなので、凜子さんの子どもが相続権を持つことができます。

本妻との間に子どもがないため、法律上、嫡出子非嫡出子(婚外子)との相続割合の差別規定がないため、奥さんと凜子さんの子どもとで半分ずつ財産を相続することになります

よって、凜子さんは子どもの代理として、遺産の2分の1の相続権を主張することができるということなのです。

しかし、これができるのは、あくまでも子どもが生まれた後であって、生まれるまでは主張できません

出生前に奥さんが口座の差し押さえをしたらもらえないか、争うことになってしまいます。

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このような状況になると先に述べた1000万円の預金のうち、凜子さんの寄与分についてもなかなか話がつかないことになるでしょう。

遺言書の有無

三つ目は遺言による方法です。

彼は所有する財産を自分の意思で自由に処分することができました。

彼が凜子さんに遺産を譲るという意思を記した文書がないでしょうか?

遺言書があると奥さんの遺留分を除いた範囲での財産を譲り受けることができるようになります

ただ、公正証書遺言があると問題なくスムーズに進むのですが、自筆証書遺言だと家庭裁判所での検認の手続きが必要になりますから少々厄介です。

年齢的に若いとなかなか遺言書の作成など考えられないものですが・・・・。

他に特別縁故者として財産分与を受ける方法があります。

特別縁故者とは、被相続人と生計を同じくしていた人、または被相続人の療養看護に努めた人などと法律上で規定されています。

事実上の婚姻関係にある内縁の妻もこれに含まれるとされているようです。

ただし、これは他に相続人がいない場合に限るとされていますから、奥さんがいらっしゃるこのケースでは特別縁故者としての財産分与を受けることはできないということになります。
 

とにかく、相続の問題は簡単ではありません

婚姻届を出していない事実上の夫婦関係にある人にも、配偶者と同様の地位を与えるべきだとの意見もあります。

今回のケースのように他に家族が存在する場合、現実問題として内縁の妻は厳しい立場に置かれる事になります

先に述べた遺言書がもし、あったとしても、裁判所への手続きなど、なかなか一般の人には難しい問題も多々あります。

弁護士、あるいは相続に詳しい司法書士などに相談することが必要かもしれません

しかし、裁判になるようですと、弁護士費用などもかかります。

まずは公的な相談機関を利用して相談した上で、本当に相続をした方がいいのか、裁判など費用をかけてもすべきことなのか、じっくり考えるのがいいのではないかと思います。

奥さんに対抗意識を燃やして、「絶対に遺産をもらう」などと感情的になってはいけません

これから生まれてくる子どものためにも、冷静に、そして慎重に対処する必要があるでしょう

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