未成年者が高額商品契約!!親が契約を取消すことは可能ですか?

18歳のAは、平成27年4月1日にB時計店に行き、自分の気にいった腕時計(定価100万円)を買う契約をB時計店と結びました。

写真⑥(契約書)

Aさんは時計店に行った日にはお金を持っていなかったのです。

5日後の4月6日に代金を持参するので、代金と引き換えにその時計の引渡を受けるという契約内容でした。

4月1日の契約の時にB時計店の店主は、Aが未成年ではないかと不安に思いましたが・・・

Aは自分からあたかも成年者であるかと思わせるような発言。

B時計店の店主に、「昨年成人式は、X市民会館で行われ出席しました。お酒はビールより焼酎が好きで、焼酎は芋より麦がいいなあ!」などの会話をしました。

写真⑤(ビールとコップ)

その話を聞きB時計店の店主はすっかりAを成年者と思いこみ契約をしました。

Aは4月2日に父親Cに「定価100万円の時計を買うからお金を出して」と契約した話をしました。

それを聞いたCは100万円のお金は渡せないとAに伝え、CはB時計店の店主に契約の取消のお願いをしょうと4月3日にB時計店の店主に契約の取消の依頼をしました。

契約を取消すことができる?

CはAとB時計店との契約を取消すことができるでしょうか?

また、契約の当事者Aも契約の取消をすることができるでしょうか?

基本的(原則的)には未成年者の契約は取消すことができます

未成年者は法定代理人(通常は親)の同意がないと契約などの法律行為をすることはできません

また、前述の同意なしで行った契約などの法律行為は取消すことができます。

取消はだれが行うことができますか?

法定代理人、本人(未成年者)取消ができない場合があります。

民法では、未成年者は物事の理解力や判断力がまだ備わっていないと考えています。

その趣旨から民法は、未成年者に不利な契約にならないよう保護しています。

でも未成年者がウソをついたけど・・・

しかし、未成年者がウソをついて行った行為まで保護する必要はないという考え方もあります。

したがって未成年者がウソをついて行った契約は取消すことができません

また、ウソをついた未成年者の法定代理人(通常は親)も契約の取消をすることができません

専門用語になりますが、ウソをついて、相手方を誤認させる行為のことを「詐術」と言います。

この事例を整理!!

未成年者Aは自分で腕時計の購入についての契約をしました。

この行為であれば、Aの父親Cの同意なしで行った契約なので、AまたはCはB時計店の店主と交わした契約を取消すことができます

しかし、AはB時計店の店主と腕時計の売買契約をする際に、A自身は未成年者にもかかわらず、成年者と誤認させるような言動(去年成人式は、X市民会館で行われ出席しました。

お酒はビールより焼酎が好きで、焼酎は芋より麦がいいなあ!などの会話)により契約の相手方のB時計店の店主にウソをつきました。

したがって,この契約を取消すことはできません

また、Aの父親Cからも契約を取消すことはできません。

この事例ではB時計店の店主は免許証などで契約の相手方の年齢を確認することをしていませんでした。

契約の相手方の話の内容だけではなく確実に年齢を確認できる方法をとっていれば、「詐術」に引っかからなかったと思われます。

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