引渡すはずの車が大破!!お金請求されたけど払わなきゃいけないの?

X市に住むAさんは、転勤でY市に住むことになりました。

AさんはX市に住んでいるときは自動車で通勤していましたが、Y市に転勤した後は電車で通勤することにしました。

それで、Aさんは以前から自動車を欲しがっていたBさんにAさん所有の自動車を売ろうとしていたときの事の話です。

自動車が木に乗り上げる

Aさん僕の乗っている自動車、安くしておくからどう?買ってくれない?

Bさん前から自動車欲しかったから、安くしてくれるなら買うよ。

Aさん「今日は3月10日だね。売買契約は3月12日、自動車の引渡は3月20日でかまわないかな?」

Bさん「それで、かまわないよ。OK!」

3月12日に代金50万円で契約が成立しました。

ところが、3月18日、Aさんは20日にBさんに引渡すはずの自動車を不測の事故に遭いそのため自動車は廃車にしてしまいました。

AさんとBさんの自動車の売買契約は3月12日に結ばれた後の不測の事故によりAさんは、自動車の引渡ができなくなりました。 

BさんはAさんに代金50万円を支払わなければならないでしょうか?

おかしいじゃないのと思われるかも知れません。

しかし・・・。

答えは、BさんはAさんから自動車の引渡を受けることはできません。

代金50万円はAさんに支払わなければなりません

自動車が木に衝突

現行民法534条は、

特定物、この事例でいえば、Aさんの自動車の権利の移転を契約とした場合。

その物(Aさんの自動車)が債務者(Aさん)の責任でない事由によってなくなったり、壊れたりしたときは、債権者(Bさん)がその負担をしなければならないと規定しています。

契約の目的物(Aさんの自動車)をBさんは引渡を受けていないのに代金50万円を支払う義務は存在するというのは、現実的ではありません

現行民法534条そのもので契約をすれば、Bさんにとっては非常に大きな損失を受けることになります。

Bさんはどのような契約をすればよいでしょうか?

Bさんは、引渡を受けるまでの間にAさんが目的物(目的物)の引渡をすることができなくなった場合は、この売買契約を取消しすることができるという特約をしておけば良いでしょう

実務では、このような特約を付けている契約が通例となっています。

このように現行民法534条どおりの契約は、合理的ではないだけではなく現実的でもありません

そのため、削除になる方向で進んでいます

民法改正は平成21年10月に「社会・経済の変化への対応」と「国民への分かりやすさ」を実現するように進められて来ました。

政府は今国会での成立を目指しています。

また、民法が改正されれば、明治29年の制定以来の約120年ぶりのことになります。

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