罪を犯して現場から逃げてしまった!自首・出頭の違いやメリット〜自首・出頭する場合にはどうしたらいいの?| ウルトラ弁護士ガイド

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罪を犯してしまったとき「どうしよう!」と、誰もが冷静にはなれません。

後ろめたさや恐怖心でいっぱいになり、思わず逃げてしまう方もいます。

しかし、「自首」または「出頭」をするべきです。

逃げても、不安で心が休まる時はありません。

今、この記事をみているのは本人ではなく家族かもしれませんね。

本人と同じくらい不安を抱えていることでしょう。

重要

日本の警察がおこなう捜査方法は年々発達しています。

日本での殺人事件での検挙率「高水準で90.0%~98.3%の間で推移(平成23年犯罪白書)」

また、DNA鑑定などの科学的な捜査も進歩しています。

街中にはあちこちに防犯カメラがあり、犯人の行方を捜すのに大いに役立っています。

太郎隊員
「絶対みつからない!」

という保証もない中、不安な逃亡生活を続けるより「自首」しましょう。

もしも本人から連絡があった場合には、家族のかたは自首するように説得してください。

「自首」や「出頭」することにはメリットもあります。

自首・出頭した場合のメリット

  • 身柄を拘束しなくても逃げる恐れがないので逮捕されずに捜査がすすむ
  • 不起訴となる可能性がある
  • 事件の内容によっては捜査されない場合もある

「自首」や「出頭」について詳しく説明します。

もしも本人が見ているなら、是非、検討してみてください。

家族の方で本人に「自首」や「出頭」をすすめたいとお考えの方であれば、教えてあげてください。

自首と出頭はちがう!具体例から違いを知っておく

「自首」や「出頭」という言葉は、ニュースやドラマなどで耳にしたことがある方も多いと思います。

どちらも同じように考えてしまいがちですが、実は大きく違います。

「自首」と「出頭」について詳しく説明していきます。

自首とは?警察が事件の発生に気づいていない段階

太郎隊員

「自首」

罪を犯した本人が自分から警察や検察へ出むいて相当の罰を求めることです。

ただ、自分の意志で警察や検察へ行ったからといって必ずしも「自首」として扱われるわけではありません。

「自首」としてあつかわれるのは、「警察が事件の発生に気づいていない」段階で、自ら罰を求める場合です。

刑法42条

罪を犯したものが捜査機関に発覚する前に自首した場合、自首としてあつかう

自首とみなされる具体的な例

  • コンビニへ強盗に入ったが警察へ通報される前の段階
  • 電車で痴漢事件を犯したが警察には通報をされていない段階

別件で逮捕されていたが他の罪を告白した場合

警察がその事実を知らなければ「自首」としてあつかわれます。

自首のメリットとは?減刑される可能性が高くなる

自首をおこなった場合、通常より刑が軽くなる可能性が高まります。

それは、刑法にも定められています。

刑法42条

自首した場合、その刑を軽減することができる

実刑となるような事件の場合でも、執行猶予がつき刑務所へいかずにすむこともあるのです。

「自首」とは、反省し罰を受けることを覚悟していることです。

ということは、逃げる恐れや証拠を隠すこともないと考えられます。

そのため、「在宅事件」となる場合も多いです。

また、起訴された場合でも保釈となる可能性は高いでしょう。

出頭とは?警察が捜査を始めている段階

太郎隊員
「出頭」も「自首」と同じように自ら警察や検察へいくことです。

警察や検察が容疑者を特定している場合

「出頭」としてあつかわれます。

出頭とみなされる具体的な例

  • 罪を犯しているときの状況が監視カメラにうつっていて犯人を特定できている段階で警察へ出向く
  • 事件について捜査がすすみ指名手配が出ている段階で警察へ出向く
  • すでに逮捕され、事情聴取で罪を認めた場合

上記のような状況で罪を認めた場合、「出頭」としてあつかわれます。

「出頭」をしたとしても刑が軽くなる理由とはなりません。

「出頭」とは、反省したというよりは、「逃げることをあきらめた」という印象が強くなります。

出頭のメリットは?

自ら警察署へ出むいた行動を、警察官や裁判官が「好意的に受け止めてくれる可能性がある」ということです。

それは、罪を認めてくれて出頭してくれたからです。

犯人を捕まえる警察側としても、犯人を捜す手間や罪を証明する必要がなくなります。

捜査への協力と考え、裁判官への心証もよくなるのです。

そのため、必ずとはいえなくても刑が軽くなる可能性を高めることができるのです。

自首のメリットは大きい!不起訴や減刑につながることもある

自首は、わざわざ自分から「罰してください!」と出むいてきているのです。

身柄を拘束する必要がないと判断され、拘束されずにすむ可能性は高いでしょう。

大事

拘束されなければ、いままで通りの生活を送ることができます。

事件について、職場や学校や周囲に知られる恐れが減るのです。

良くない噂をたてられたり、「解雇」や「退学」という最悪の事態とならずにすむ可能性が高まります。

なにより、「いつ逮捕されるのか」という不安はなくなり、恐怖のストレスに苦しむことはなくなります。

また、逮捕されたとしても早々に身柄が解放される可能性も高くなるでしょう。

拘束されずにすんだり、すぐに身柄が解放されることには、以下のようなメリットがあります。


  • 職場や学校を長く休まずにすむ
  • 家を長期間空けずにすむ
  • 周囲に知られずにすむ
  • 解雇や退学をとならずにすむ可能性が高くなる
  • 精神的な負担が大きく減る

また、検察が起訴するべきかどうか判断する時も、有利にはたらきます。

犯人をみつけて、事件について詳しく調べる手間が大きく減ります。

重要

自分から罰を受ける覚悟できていることも考慮され、
事件の内容によっては、不起訴となる可能性もあるのです。

参考ページ:不起訴にするための対応策!弁護人を活用する

起訴されたとしても、「自首」は有利な材料となります。

「自首」をすれば刑を軽くしてもよいという法律(刑法42条)もあり、罰金刑ですんだり、執行猶予がついた判決となる可能性も高まるのです。

自首・出頭する場合にはどうしたらいいの?弁護士の活用を!

「自首」や「出頭」を考えている

本人に勧めたいと考えている

警察や検察へいくことを決めたとしても、いざとなると、とても勇気がいります。

自分の考えをうまく伝えることができるのか不安もあることでしょう。

その場合、弁護士がつきそって警察や検察へいくこともできます。

参考ページ:弁護人のサポートで結果が大きく変わる?刑事事件で逮捕された場合にやるべき対応

太郎隊員
まずは、弁護士へ相談してみてください。

「どうしたらよいのか?」という質問だけでなく、正直に不安をかかえている気持ちも含めて弁護士へ相談してください。

以下のような可能性を専門的に判断してもらうこともできます。

  • 逮捕されずにすむ可能性
  • 不起訴となる可能性
  • 刑が軽くなる可能性

落ち着いた生活をなるべく早く取り戻すためにも、「自首」を検討してみてください。

「1回目の相談は無料!」という事務所もたくさんあります。

弁護士は「相談内容をだれにも言ってはいけない」という規則があります。

逃げ続ければ、状況は悪くなるだけです。

なるべく早く相談へいってください。

参考ページ :頼りになる専門家一覧はこちら

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