家賃滞納や値上げ、引っ越す際の原状回復や敷金返金などのトラブルは数多くあります。

住居を借りている立場の賃貸人としては、貸主(大家)から何か言われてしまうと、「仕方ないから従うしかない」と思ってしまうのでしょう。

しかし、賃貸人にも認められる権利や主張はあるんです。

ここでは、トラブルになった際に知っておくと役に立つ、トラブルを解決できる知識を紹介

賃貸トラブルを回避・解決するためには?賃貸関係の法律や対処策を知っておく

例えば、

入居の際に敷金として家賃2か月分の15万円を支払っていたとします。

その後、6年近く住んでいたマンションを引っ越すことになりました。

引っ越す際に、部屋の傷や損壊がないかなどを仲介不動産業者がチェックして、「原状回復にかかる費用が13万円でした。

敷金で相殺して2万円を返金しますという結果に。

特にどこか壊した箇所もなく、タバコも吸わず、日中は窓を開け風通しをよくして、週に1度は掃除もしていた場合ならどうでしょうか。

賃貸人としたら、「クロスを張り替えるだけで、13万円?高くないか?これは妥当な金額なのか?」と疑問を抱くと思います。

しかし、多くの方が「そういうものか」という感じで2万円の返金で手をうつでしょう。

また、仮に不動産業者になんとなく説明を求めたところで、「契約書に書いてあります」と言われてしまうと、それ以上何も言えなくなって諦めるしかないと思います。

このケースなら、正しい知識があれば2万円ではなく10万円の返金を受けられる可能性があります。

引っ越しの際の敷金返還〜原状回復義務がポイントに!

原状回復義務とは、

  • ①経年劣化
  • ②通常損耗(自然損耗)

これらから判断されます。

①経年劣化とは、物は時間が経過すれば価値が下がることです。

②自然損耗とは、クロスや畳など、使用していれば自然と汚れますが、使用していることで自然と価値が下がることです。

経年劣化や通常損耗までを賃貸人が負担する必要はありません。

国土交通省でも、

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」

という指針を出しています。

これによると、①と②の修繕費用は敷金からではなく、貸主は、賃貸人が毎月支払っている賃料から負担するべきだとしています。

先ほどのケースで言えば、賃貸人は6年近くも住んでいたわけです。

①と②を考慮すれば、クロスの張り替え費用を「賃貸人の敷金で相殺される」というのはおかしいのです。

それにも関わらず、不動産屋や大家の中には、貸主として都合がいいように賃貸人に対して請求してくるケースはよくあります。

このような事で損をしたり、トラブルになる方は少なくありません。

賃貸借における不当な請求やトラブルを解決するためには、それなりの知識も必要です。

勝手な請求や要求に対しての対応〜トラブルの解決方法

いきなり家賃を値上げされた場合、家賃を滞納してしまっている場合、原状回復を理由に費用を請求された場合など、賃貸借で何かとトラブルになることが多くなっています。

自分
どのようにすれば解決ができるのか?

法律的に本当に応じなくてはいけないのか?

賃貸借契約となると、難しい法律も絡んできますので、困ってしまうこともあるでしょう。

そこで、ケースに応じて紹介していきます。

難しい言葉や法律をわかりやすく説明していきますので、ぜひ参考にしてください。

また、話し合いが上手くいかない場合やなるべく早く対処したい場合には、下手に自分で解決しようとせず、相談機関や専門家に相談してください。

参考ページ:当事者間での解決ができない場合〜早期解決のためには相談機関や専門家に相談する

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