【離婚に伴う住宅ローン問題】離婚したいけど住宅ローンが残っている家がある!売ってから離婚した方がいいの? | ウルトラ弁護士ガイド

この記事を読むのに必要な時間は約 2 分です。

5合成
不動産がある場合。

  • 売るのか
  • それともどちらかが済み続けるのか

どちらの選択が良いと思いますか?

せっかく買った家だから住み続けたい。

子供の環境を変えたくないから住み続けたい。

そのような思いだけで決めてしまうと、後悔することになりますよ。

特に住宅ローンが残っている場合です。

元夫がローンを支払ってくれるというから住み続けたのに、支払ってくれず自宅が差し押えられてしまった、というケースもあります。

不動産をどうするかについては、慎重に判断しなくてはいけません。

また、売却して分けたいけど、専業主婦でも売却代金をもらえるのか?という不安を持つ方が多くいるようです。

他にも、住宅ローンが残っているから売るにも売れない。

離婚にともなう不動産問題は多々あります。

ここでは、不動産は売却したほうが良いのかどうか、売却した場合の分け方について紹介します。

住宅ローンが残っている持ち家はどうしたらいい?売るか住むかの選択

ローンが残っている持ち家を残す場合、離婚後はどちらかが住むことになると思います。

この選択、場合によってはリスクがあります。

パターンごとに紹介しますので、リスクについて知っておいてください。

  • パターン① ローン名義人(債務者)以外の方が住む
  • パターン② 夫婦でローン名義人(=連帯債務者)となっている
  • パターン③ ローン名義人(債務者)が住む

パターン①ローン名義人(債務者)以外の方が住むリスクとは?

このケースでは、2つのリスクがあります。

リスク1 住宅ローンを支払っている人(名義人)が夫で、妻がすみ続けるケース

よくあるケースですが、契約違反になることも。

金融機関の多くは、契約書の中で「住宅ローン名義人が住むこと」といった記載をしています。

このような記載がある場合、夫が名義人なら、離婚後は夫が住まなくてはいけません。

妻が住み続けることは契約に違反することになります。

契約違反が発覚すれば、残っているローン全額をすぐに一括で返済するように求められる可能性があります。

リスク2 ローン名義人が支払いをしてくれなくなった場合

ローンの滞納が続けば、金融機関は競売手続きをおこないます。

家は差し押さえられますので、出ていくことを命じられ、命令に応じなければ強制退去させられます。

どうしても名義人以外の方が住み続けたいなら、ローン名義人を変更することを検討するべきです。

大事

夫が名義人で妻が住み続けるなら、名義を妻へ変更してください。

ただ、名義変更は簡単ではありません。

妻の収入が高く、間違いなく支払いができる収入がないと認めてくれません。

別の方法としては、住宅ローンを借り替えるという方法もありますが、これも妻にしっかりとした収入がないと厳しいでしょう。

妻に一定の収入がないような場合には、名義人ではない妻が住むという選択はしないほうが良いと思います。

★離婚の際の住宅ローンについて信頼できる無料相談はこちら

パターン② 夫婦でローン名義人(=連帯債務者)となっている場合のリスク

夫(妻)が主債務者で妻(夫)が連帯保証人になっている場合です。

夫が住宅ローンの支払いを滞納すれば、妻に請求がきます。

離婚していようが関係ありません。

嫌でも支払わなくてはいけないのです。

元夫に連絡して「支払って」と言うこともできますが、すでに離婚していますので応じてくれるとは限りません。

どちらも払えない場合には、競売手続きとなり売却されます。

売却されて残りのローンがなくなればいいですが、残った場合には残りの金額を支払わなくてはいけません。

離婚してまで面倒なことになるので、連帯保証人を抜けることを検討しましょう。

パターン③ ローン名義人(債務者)が住む〜1番リスクが低い

住宅ローン名義人になっている夫(人)がそのまま住み続ける、というパターンですが、一番リスクがありません。

夫が支払いをせず競売になったとしても、妻にはまったく関係ないですね。

パターン①と②を考えている場合には、リスクを考慮して判断してください。

なお、離婚と同時にキッパリと縁を切りたいのであれば、売却することをオススメします。

★今すぐ、無料で離婚問題を相談するならこちら

ローンが残る家は売ってスッキリしてから離婚する方が増えている

トラブルが起こる可能性があるくらいなら、家を売ってスッキリしてから離婚をするべきです。

ただ、ローンが残っている家を売る場合には、いくらぐらいで売却できるかがポイントになります。

まずは持ち家を査定してみてください。

  • 結果① 査定価格よりもローン残金が多い(オーバーローンという)
  • 結果② ローン残金よりも査定価格の方が高かった

②の結果でしたら、売却することに心配はありません。

売却した代金でローンを一括返済できるからです。

連帯保証人がいようと、名義人が誰であろうと一括返済で契約は終了となるので何の心配もありません。

問題は、①の場合です。
オーバーローンという状態なので、家を売却してもローンが残ってしまいます。

ローン名義人は、残りのローン債務について一括返済を求められます。

連帯保証人をつけている場合なら、連帯保証人も同様です。

銀行との交渉次第では、残ってしまったローン債務を分割で支払うことに応じてもらえますが、債務がなくなるまで支払うことには変わりありません。

夫婦でローン名義人(=連帯債務者)となっている場合には、離婚後も完全には縁を切ることはできないのです。

また、ローンが残る家は、一般的な売り方ができません。

任意売却という方法になります。

★任意売却について詳しくはこちら

なお、任意売却してもローン債務は残ります。

債務者や連帯保証人には支払う責任が残り、夫が滞納すれば連帯保証人である妻に請求くる、というように完全には縁を切れません。

売却後にもローン債務が残るオーバーローンで売る場合、残ったローンの返済計画を無理のないものにしてください。

無理なく支払えるようにしておけば、支払いができなくなるというリスクが回避できます。

売却後の返済についてもしっかりと決めておきましょう。

★離婚の際の住宅ローンについて信頼できる無料相談はこちら

住宅ローン完済後の持ち家〜どのように分けるの?

一番すっきり分けられる方法は、売却して現金化することです。

お金にすることできれいに分けられます。

家に関するトラブルが起こりません。

売却しない場合の分け方は?

離婚後、どちらかがそのまま住み続けることになると思います。

その場合、住み続ける側が不動産を獲得することになるので、不動産を受け取らない側に不動産を売った場合の2分の1の分け前を渡すことになります。

まずは、持ち家を売った場合の金額を知る必要があります。

鑑定士などに不動産の査定を依頼してください

評価額を知ることができたら、評価額÷2で相手に分与する金額を算出します。

〜具体的な例〜

家と土地の不動産評価額が1800万円で夫が住む場合

妻に対して現金900万円を渡す、または査定額50万円の車と現金850万円を渡すなど。

【おすすめ一括査定見積もりはこちら】

戸建やマンションにも強い一括見積もりサイト【イエウール】

専業主婦だって2分の1の財産分与を受けられる!

専業主婦やパート勤務であったとしても、結婚してから購入した不動産であれば、分けるように主張できます。

まずは夫婦の話し合いで決めることになります。

その際には、2分の1を主張してください。

財産分与の割合は寄与度という財産を分ける基準によって決まりますが、専業主婦でも2分の1が認められる傾向です。

もめてしまった場合には、弁護士に間に入ってもらい話し合うことをオススメします。

それでも決まらない場合には、調停となります。

調停でも決まらなければ審判や裁判となりますが、裁判所が絡んでくると2分の1が認められるかは微妙なところです。

専業主婦に2分の1の財産分与が認める判例もあれば、3分の1程度の判例もあります。

そのためにも、無料相談などを利用して一度専門家に相談してみるといいでしょう。

★離婚の際の住宅ローンについて信頼できる無料相談はこちら

★離婚問題を得意とする弁護士事務所の一覧

サブコンテンツ