子供の学費が原因で借金まみれ〜住宅ローン滞納と借金苦からの解決事例!借金から抜け出せたのは任意整理だった! | ウルトラ弁護士ガイド
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普通の生活をしていても、借金をしてしまうことはあります。
中でも、子供の進学や学費、そこに塾など習い事の費用や住宅ローンを払わなくてはいけないタイミングは要注意です。
かなり家計は厳しくなり、借金して生活費を補うケースは少なくありません。
さらに、家計を預かっている妻が、夫に内緒で借金をする傾向もあります。
結果、気付いた時には住宅ローン滞納に加えてカードローンと、自分たちではどうにもできない状況に。
ここでは、子供にかかる学費が増えたことが原因で、住宅ローン滞納や借金をしてしまった家庭の解決事例を紹介します。
借金返済に目処が立たなくなった方、ぜひ参考にしてください。
目次
気がついた時には我が家には借金が!働いても返せない状況でできることは?
50代前半の一家の主。妻と、子供が2人の4人家族。
2人の子どもは長女が大学3年生、次女が高校3年生と一番お金がかかる時期。 それなのに、貯金はゼロ・・・。
それどころか、借金しないと生活が回らない状態になってしまっていた!
私はこの5年間、妻が消費者金融から借り入れしては返済を繰り返していることなど知らずに過ごしていた。
それに気付いたのは、住宅ローン2か月分の滞納通知が届き、たまたま私が手に取ってしまった時だった。
驚いたし、怒りさえこみ上げてきた。
私は妻に問い詰めた!
妻が何か私の知らないところで使い込んでいるのではないか?と思ったからだ。
妻は申し訳なさそうに私に謝った。
事態は予想を超えるほど深刻な状態になっていたのだ。
住宅ローンの滞納だけではなかった!
更に、消費者金融からの借り入れが3社で200万もあったのだ。
(A社60万円、B社60万円、C社80万円)
「なぜ?」
「塾通いに学校でかかる活動費が追い付かなくて・・・」
「いつから?」
「5年前くらい・・・」
何にしても、大学生と高校生の娘がいる我が家にとっては死活問題。
貯金もなく、私の給料35万と妻のパート収入8万でやりくりしている状況から考えて、このままでは借金は更に膨らむ一方だと感じた。
もちろん、借金のことを聞いてからは私も飲み会や余計なお金を使うのを控えた。
子供たちにも自分のお小遣い分くらいはアルバイトをさせた。
しかし、働いても働いても生活はギリギリの状況。
返済も毎月は出来ていなかった。
延滞による利息が重たくのしかかる・・・
更に、娘の部活の合宿や修学旅行などの出費もあり、夫婦で協力してもどうにもならずに借り入れしてしまうことも・・・
借金額は減るどころか増える状況に!
妻が借金した理由とは?子供のため、家計のためが原因
そもそも、なんでこんな事になったのか!?
妻によると、長女が高校受験に備えて塾に通うようになってからとのこと。
恥ずかしながら、私は家の家計の事、子供たちのことはすべて妻に任せていた。
・貯金のこと
・生活費のこと
・子供にかかるお金の事
全く把握していなかった。
自分は仕事関係の付き合いで飲みに行くことが多くなり妻に小遣いをくれと頼むことも増えていった。
我が家はお金の心配はないと思い込んでいたのだ。
次女が中学生になるまでは専業主婦だったため、私の収入だけでのやりくりは大変だったと思う。
住宅ローンもあったので、貯金なんてそれほどできるはずもないことは分かっていた。
とはいえ、まさか借金するほどまでお金に困っていたとは・・・。
長女の塾の費用はどうにかなったものの、生活費は節約しても毎月ギリギリの状態に。
妻は不測の事態に備えて少しあった貯金には、手をつけていなかった。
貯金を崩すのが嫌だった妻はすぐに返せるという思いから、塾の合宿に参加するお金を借りてしまったのだ。
金額にすると6万円。
大した金額じゃないように思えるが、翌月にこの6万円を返せるほど我が家には余裕がない。
結局、貯金を崩して返済。
更に、不運なことに県立高校に落ちてしまった次女は、私立高校に入学。
想定外の出費!
我が家の家計を圧迫させた。
それまであった貯金もかなり減ってしまったらしい。
更に!
長女が部活に入ったこと、次女には絶対に学費の安い県立高校に入れさせようと早めから塾に通わせたことで、我が家は赤字の状態になってしまった。
妻がパートを始めたのもこの頃だ。
妻はこの頃相当悩んでいたと思うが、私には一切相談してこなかった。
自体が深刻になったのはここからだった。
ボーナスカットは突然にしてやってくる〜給料が減ると住宅ローンの支払いは厳しくなる!
私は誰もが知るスポーツメーカーに勤めており、課長という立場にいた。
このままいけば2年以内には部長に昇進する予定もあり順調とも言えた。
しかし、蓋を開けてみれば、収入は年々下がる一方だった。
不景気になったことで業績が悪くなりボーナスがカットされてしまった。
不景気になるとスポーツなどの娯楽や趣味に費用をかける人はいなくなるから当然だ。
そうなるとスポーツ用品も売れなくなり、仮に社内での立場が偉くなっていたとしても、それに見合う給料はもらえない。
かといって、課長という立場で社員と飲みに行けば多く出すことになるし、たまに昼食を一緒に食べにいった時などはおごるくらいしないと顔が立たない。
こうなると、住宅ローンの支払いが重くのしかかり、貯金なんて出来ない状態に。
私自身も、お小遣いでは足りない時もあり、妻にお願いしていた。
妻は「学費がかかる年になってこっちだって大変なのよ」と・・・。
今ならその時の言葉を受け止めることができる。
だが、まさかそんなに切羽詰まった状況だったとは知らない私は、
「別に遊びに使っているわけじゃない。俺の会社の立場を考えてくれよ」と・・・。
一家の主としては無責任の発言をしてケンカになることもあった。
そんな俺の収入をカバーしようと妻はパートを始めたのかもしれない。
長女や次女の送り迎えがある妻は、それを優先させていたので週3日程度のパートで収入は月6万円ほど。
そんな時だった!
大学に進学したいという子供の願いを叶えるための借金は家計へのダメージが大きい
高校1年から2年になろうとしている長女が「大学に進学したいから春から塾に通いたい」と言い出した。
家計の事を知らない私は迷いもなく背中を押した!
一方、妻は・・・
反対はしなかったものの渋々了承していた気もする。
長女は春休みに入ってから大学受験のために塾へと通いだした。
どうやら本格的に歯車が狂いだして借金生活に陥ったのは、この頃からのようだ。
以前にも消費者金融を一度だけ利用したことがあった妻は、今回もすぐに返せると思ったのだろう。
塾の費用で苦しくなった生活費を補うために借り入れしてしまった。
ただ、これが失敗だった。
なるべく貯金を崩したくない妻は、生活費が不足するたびに借り入れ。
翌月には返せる時もあったらしいが、そのうちすぐに借りても返すことができない状況に。
その理由は別に大したことじゃない。
妻が体調を崩して収入が月3万円になったり、娘たちの誕生日などでの出費など、ちょっとしたことがあると返せない月があり、段々と借金額が増えたとのこと。
普通の家庭であれば問題ないのかもしれない。
しかし、ギリギリの生活を送っていた我が家にとっては、妻の収入が少なかったことやちょっとした出費はダメージが大きいのだった。
借金苦になった原因は学費やローンだけだったのか?借金をごまかす生活は解決にはならない
私は少し疑問をもった。
「なぜ貯金を崩さなかったのか?」
「大学の入学金と学費、次女の高校入学のための資金を置いておかなきゃと思ったから・・・」
何も言えなかった。
でも、その時点で相談してくれれば良かったのにとつい口に出してしまった。
娘たちには申し訳ないけど、進路を考えなおさせる事もできたはずだ・・・。
そして、ここから一気に借金額が加速していった。
長女が大学に入学。
次女も高校に入学。
入学金は貯金を崩して支払った
貯金はわずかに・・・。
相変わらず家計はギリギリで、借金の返済は別のところから借りて返すという、ただ誤魔化しているだけの状態。
借りて返すの繰り返しだから全く減ることのない借金。
長女に奨学金を申請してもらおうとも考えたらしいが、私や娘たちに借金のことは知られたくなく、言い出せなかったらしい。
借金の返済で赤字になったことで、家のローンも遅れだした。
ただ、家のローンは優先させなきゃと思い、結局は住宅ローンの分まで消費者金融から借り入れていた。
また、毎年かかる大学費用や高校の費用も、貯金では足りなくなって借入れすることに!
借りて返すを繰り返した結果〜泥沼にはまってしまったようにどんどん状態は悪化する
結果、私が気づいた時には貯金はゼロ・・・。
住宅ローンは2か月分滞納。借金は3社からで200万円。
私はどうにか返さないといけないと思い、それまでの小遣いを半分に減らし、飲み会等にもいくのをやめた。
だが、今の時点でそんなことをしたところでもう手遅れだった。
私の給料が一気にあがるなんてこともないし。
返済は遅れる一方で延滞による利息が重たくのしかかってきた・・・
更に、娘の部活の合宿や修学旅行などの出費もあり、夫婦で協力してもどうにもならない状況だった。
借金額は減るどころか増えていき、目の前が真っ暗に!
八方ふさがりの状況から借金解決へと〜友人のアドバイスと弁護士との出会いが転機に
これ以上借金を増やしたくない状況で、次の学費の支払いの通知がやってきた。
前期分70万円・・・。
これを用意できるお金なんてどこにもない。
消費者金融で借りるか、娘に休学または退学をしてもらうしかないのかと相当悩んだ。
答えが出せず、昔からの友人に相談することにした。
別に友人にお金を借りようと思っていったわけではない。
もう一人で抱えているのがストレスだった。
みっともないと分かっていても、とにかく誰かに聞いてほしかった。
子供たちの学費のことや借金のことを説明すると、友人がある提案をしてくれた。
参考ページ:借金が返せないは思い込み!借金解決は必ずできる
「とりあえず住宅ローンの返済を止めてみたら?それで、借金については任意整理した方がいい」
「え?住宅ローンって止められるの?」
「俺、1年だけだけど止めたことあるよ!」
「なんで止めたの?」
「転職した時期。最初の一年目の収入がやばくて相談してさ」
「それで一年間払わないで済んだの?」
「まぁ、実際には利息分だけを払うという感じだけどね」
「利息分は払うんだ・・・」
「でも、毎月10万くらい浮いたから相当助かったよ。その分ローンが一年延びたけどね」
「そういう事もできるのか・・・」
「それもそうだけど、借金もその金額はヤバイだろ!」
「そうなんだよね・・・催促の電話や通知もすごいし、もうどうしたらいいか・・・」
「それは相当キツイな・・・」
「娘たちにはなんて言ったらいいかわからないしさ。かといって妻を責めるわけにも・・・」
「お前さ、覚悟決めて弁護士に相談にいってみれば?」
「・・・」
「今のままじゃどうにもなんないんだろ?」
「そうだけどな・・・」
「迷ってる場合じゃないと思うぞ。子供達の学費だってまだかかるんだし!」
「確かにな・・・」
「ほら、よくCMとか電車の中吊りで借金の相談は無料って!」
「あ~。まさか自分がお世話になるとはな・・・」
「落ち込む気持ちはわかるけど、奥さん、お前にも言えなくてもっと辛かったはずだぞ」
「そうだけど、もっと早く言ってくれてたらな~」
「もう過ぎたことは仕方ないだろ」
「まぁね・・・。覚悟を決めるかな!」
「とにかく仕事はあるんだし、どうにかなるって!」
「仕事もね・・・。俺がもっと稼げてたらな。こんなことには」
参考ページ:多重債務に加え住宅ローンを滞納している人の解決方法
弁護士への無料相談を利用!任意整理という解決方法
翌日、思い切って弁護士事務所に電話してみた。
すると3日後には予約を入れてくれた。
弁護士事務所なんて行くのは初めてだから緊張した。
慣れた感じで対応する事務員に促され、仕切られた個室に入って待つとすぐに弁護士が現れた。
たんたんと質問をしてくる感じが少し嫌だった。
しかし、今の状況を脱するためにもそんな文句も言ってられなかった。
事務員も慣れたように私が持参した資料を次々にコピー。
きっと、私みたいに借金の相談に来る人は多いのだろうと感じた。
弁護士に聞かれた質問は以下の通り。
- 現時点での借入先と借入金額
- 過去に完済した債権者
- すべての借り入れ時期
- 住宅ローン残高と毎月の支払額
- 私と妻の収入
弁護士は計算機を取り出してカチカチと計算し始めた。
「そうですね・・・。個人再生か任意整理が考えられるけど、任意整理でいけるかと」
「あの・・・?住宅ローンを1年くらい止めれるって聞いたんですが?それはしないほうがいいですか?」
「必要ないですよ。払えないならまだしも、延ばさなくても払えますから」
「そうなんですか?」
「ちゃんと債権者から取引履歴を開示してもらって、計算してからじゃないと正しい金額はわからないけど、おそらく住宅ローンを除いた残債は210万から190万くらいまで減るでしょう。」
「そうなんですか・・・」
「3年で返す計画にすれば、月々の返済額は5万から5万5千円以内です。あなたの手取り35万と奥さんのパート収入8万円がありますので、その返済額なら住宅ローンを払っても生活できますよ」
「あの、学費も払わなきゃいけないんですが・・・。」
「学費は長女の分が年間140万であと1年ですよね?次女の方は県立高校なので授業料はかからないので、かかるのは課外活動費くらいですね?」
「そうです。」
「大学にいっている娘さんには奨学金の申請をしてもらえたらと。残り1年ですから、社会人になって返済するとしてもそれほど負担にはならないでしょう。」
「そうですよね。娘には申し訳ないけど、そうしてもらいます」
「それと、アルバイトはやられてますか?」
「してます」
「それならいいんですが、自分のお小遣いくらいは自分で稼いでもらってください。それも社会勉強だと思って。」
「そうなると、次女には大学は諦めてもらったほうがいいですかね?」
「いや、借金の返済が3年で終わればその分が浮きますから、一部奨学金でまかなえば問題ないかと?」
「なるほど・・・。なんか人生相談みたいになってしまってすいません」
「あ~全然気になさらないで下さい。借金を繰り返さないためにもなんでも聞いてください」
淡々と質問する弁護士に対して初めのうちは嫌な気持ちもあったけど、いろいろと聞けたし解決できる借金だと言われてかなり気持ちが楽になった。
住宅ローンに借金の返済・学費の支払いができるように!
弁護士にお願いしてから債権者からのしつこい連絡もすぐに止まった。
長女にも我が家の家計が厳しいことを伝え、奨学金の申請をしてもらった。
長女は少し悲しそうな顔をしていたが、親に迷惑はかけたくないと協力してくれた。
アルバイトも増やしてくれて、家に毎月1万円を入れてくれた。
しかし、これは長女のためのお金として使わず貯金しておくことに。
今の私にできるせめてもの事だった。
そんな家族の雰囲気を感じたのか、次女が突然塾をやめると!
受験まで残りわずかだったので行くように勧めたが、「あとは自分でどうにかなる!」と・・・。
申し訳ない気持ちになったが、次女の言葉にうなずいた。
そんな家族の協力もあり、弁護士にお願いしたことで返済も一旦止まったため、我が家にも久しぶりに余裕ができた。
遅れていた住宅ローンも翌月には支払えた。
丁度その頃に、弁護士からも連絡がきた。
「全社の計算が終わり、和解ができました。残債は全社で合計190万、月5万円の返済です」
利息制限法での減額と端数の減額に応じてくれた債権者が2社いたらしく、190万となったらしい。
私にとっては、100円でも返済が減ってくれることはありがたかった。
和解が成立した2か月後から返済がスタートした。
現在もまだ返済中だけど、
私の手取り36万円と妻のパート8万円があるので、住宅ローン10万円と返済分5万円を引いても29万円が残る。
そこから食費や水道光熱費、携帯や生命保険を引いても14万円の余裕ができて貯金に回せている。
次女が大学生のため、もらっている奨学金では不足する学費の支払いがあるが、借金することなく支払える目途もたった。
大した貯金はまだないけれど、お金に困ることのない生活が送れるように!
弁護士へに相談行くことを提案してくれた友人と、学費のことについて色んな提案をしてくれた弁護士に感謝している。