1500万円もの借金は解決できるのか?見栄っ張りで1500万を借金した男の体験談!個人再生で多額の借金から再起 | ウルトラ弁護士ガイド
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見栄を張った生活をしてしまう方がいます。
誰もが羨むような生活は憧れでもありますが、必要以上に見栄を張ってしまうと、自分の首を苦しめてしまうことに。
最初はちょっとした見栄だったのでしょう。
しかし、気づけば際限なく見栄をはるようになっていきます。
結果、見栄をはるために出費が増え、ギリギリの生活をすることになったり借金をする羽目になるのです。
実際に、見栄っ張りがアダとなって、1500万円もの借金を抱えてしまった方がいます。
返せない借金を解決する方法は自己破産しかないのか?と悩み、死ぬことまで考えたそうです。
自己破産する以外に1500万円もの借金を解決できるのか?
ここでは、見栄っ張りな男性が個人再生を使って解決した体験談を紹介します。
目次
高収入の見栄っ張り男の運命が変わった原因!ボーナスと残業代カットによる収入減
40代男性・未婚・ベンツ・ロレックス所有
見栄っ張りなため女性にプレゼントや後輩におごるのをやめられない。
結婚のチャンスは何度かあった気もするけど、結局のところ一人が楽で独身のままでいる。
そんな俺は、今月の支払いができるのかどうか・・・
つい最近まで、毎月きびしく綱渡りで生活しなきゃいけない状態にまで陥っていた・・・
税金も払えない状態で、地獄のようにきつかった。
毎日、「どうしよう・・・どうにもならない・・・」お金がない生活を過ごしていた。
それは総額1500万の借金が原因。
俺は見栄が邪魔して正常な判断ができないタイプらしい。
そのせいで、借金があるにも関わらず高級車を手放すことができずに乗り回していた。
ブランド服を当然のように着てたし、後輩と飲みに行けばカードを使いご馳走するという見栄っぱり。
それなりの生活が出来たのは、高収入を得ていたから。
不動産関連の仕事をしていた30代の頃は、収入は同世代に比べてもかなりいいほう。
からね。
だから、ベンツやBMWなどの高級外車を新車で購入して、平気で高額ローンを組んでいた。
月々15万円の返済だったけど、月の手取りは55万近くあったし、痛くもなかった。
更に、彼女ができればブランド品をプレゼントする余裕もあった。
たまに足りなくなる時もあったけど、カードのボーナス払いを使えば何の問題もなかった。
仕事は忙しくて大変だったけど、残業代でガッツリ稼げるからそれが臨時収入になっていた。
勘違いして「俺は勝ち組だ」なんて感覚もあったよ。
このままの生活がずーっと続くと思っていたから貯金なんてしなかった。
高級マンションに住み、俺、女にはモテていたし、後輩からも慕われていた。
突然の悲劇〜ボーナスカットは突然にしておこる
しかし!
それまであったボーナスがカットされることに!
勤めていた会社の景気が傾いたんだ。
原因はリーマンショック・・・。
以前から少しずつ厳しい状況にはなっていたらしいが、これが決め手だった。
会社のお偉いさんたちはどうにかならないかと必死。
しかし、立て直すことは出来ない状況になっていた。
リーマンショックから1か月後、残業代が出ないブラック企業になってしまった。
俺もさすがに「この会社はヤバイな」と感じて転職を考えた。
買い換えたばかりの車のローンが600万円、カードの返済が100万円。
転職したら、転職先でもらえる次の給料日までの生活費がない。
他の会社にいけば今より低い給料になることも予想された。
そんな事を考えると動けない状況だった。
貯金が少しでもあればよかったんだけど、30万くらいしかなかった。
あっという間に車のローンと家賃の支払いで終わった。
残業代が出ない状況でも、そこで働き続けるしかなかった。
お金がなくてもプライドや見栄は簡単に捨てられない!あっという間に借金1500万
普通はこんな状況なら、車を売ると思う。
車が必要にしても維持費がかからない軽自動車に買い替えればいい。
でも、それはプライド?よくわからないけど、譲れなかった。
この時点では
今思えば、600万借金があってもまだそんなに追い込まれていなかった気もする。
少しでも出費を抑えようと、月8万の物件に引っ越すことにした。
自分でトラックをレンタルして引っ越し代を浮かせた。
2か月分の家賃を前払いという事で、サラ金から10万だけ借りて対処した。
そんな状況でも俺は彼女に、ブランド品のプレゼントと後輩と飲みに行きおごるという習慣はやめていなかった。
当然、車のローンの返済は既に遅れるようになっていた。
サラ金から借りて車のローン返済をして誤魔化していたが、借金額は減るどころか膨らんでいったよ。
そして、さらなる悲劇が起きたのは、サラ金の返済できなくなった時だった。
参考ページ: 借りている業者が闇金かどうかを見分ける方法
悪いことは続く!会社が倒産で自転車操業へ
ついに会社が倒産する時が来た!!
会社の人の紹介ですぐに転職することが出来たけど、手取り25万と減ってしまった。
車のローンの支払いはきつく、生活費も足りなくなり、何社からかお金を借りるようになった。
催促の電話も毎日かかってくる。
精神的にやられた。
なぜか「貸しますよ~」のDMやハガキも届くようになってすごいストレスだった。
勝ち組だと感じていた頃の俺は、「自分は絶対、カードローンや借金で滞納なんてことにはならない」って思っていたのに・・・。
いつの間にか自転車操業。
何社からも電話や通知が届くのが嫌になり、おまとめローンの申請をすることにした。
おまとめローンが通ればどうにかなると思っていただけに、審査が落ちた時にはかなりショックをうけたね。
これは本格的にマズイと感じた。
大事
すると、「自己破産が手っ取り早い」とあっさり言われた。
手っ取り早いって・・・。
俺の人生を何だと思っているんだと思った。
怒りに震えながら依頼せずに帰宅することに。
このあとが大変だった。
司法書士に相談した帰りには、なんと携帯に見知らぬ業者から連絡があって、「90万までは融資できる」って!
なんで俺の携帯番号知ってるんだ!?
あの司法書士・・・
業者とつながってるんじゃないかと疑ったね。
そもそも、90万じゃどうにもならん。
更に!
融資のDMや電話がガンガンくるようになった・・・
おまとめローンから流出してるのか・・・?
それとも、司法書士か・・・?
人生ってやつは一度下りだすととことん下るどころか急降下するらしい。
仕事でも外回り担当になり、交通費を自分で立て替えなくてはならなかった。
会社から前借りするなんてみっともないこともできず、仕事で必要な交通費さえも消費者金融から借入することに・・・。
仕事で外回りしている時、 一瞬考えた。
この橋から飛び降りちゃえば楽になれるのかな・・・ってね。
あの司法書士が言っていた通り、自己破産するしかないのだろうか。
参考ページ: 多重債務に加え住宅ローンを滞納している人の解決方法
法律事務所に飛び込んだことが転機に!1500万円の借金の解決へ
俺の借金は1500万にもなっていた。
それでもまだベンツを所有。腕にはロレックス。
他人から見れば、ただの見栄。
「無理して見栄はるくらいなら売ったほうがまし」と思うだろう。
しかし、その見栄が気持ちをキープしていたのかもしれない。
仕事で外回りをしている時だった。
法律事務所の看板が目にはいった。
何も考えずに事務所のチャイムを押していた。
事務員が出てきて、
「こんにちは!何か?」
「借金の事で相談したいんですが・・・」
「予約は取られていますか?」
「いえ。今看板をみて!ダメですよね?」
「ちょっと待ってくださいね」
事務員は奥の方へと入っていった。
しばらくすると、事務員が戻ってきて、
「そんなに時間は取れませんが、少しならお話できます」と。
弁護士から提案された個人再生手続きとは?宅建が必要な仕事に影響しない解決方法
すぐに弁護士バッジを付けていた男性もきて、
「すいません。時間ないので、僕の方からいくつか質問します」
「はい」
「借金はいくらですか?」
「たぶん1500万くらいです」
「何社から借りていますか?」
「車のローンとカードローンが3社、消費者金融が8社です」
「車のローンの残りはいくらですか?」
「500万です」
「新車ですか?」
「はい。1年前に購入したばかりです」
「車種は?」
「ベンツです」
「分かりました。ではカードローンと消費者金融のそれぞれの内訳と借入時期は?」
俺は把握している会社名と大体の金額と借入の期間を説明した。
「収入はおいくらありますか?」
「手取りで25万」
「お仕事は?」
「不動産関連です」
「不動産関連って宅地建物取引士の資格が必要な仕事ですか?」
「そうですけど・・・」
「分かりました。お住まいは賃貸ですか?」
「そうです」
「家賃は?」
「8万」
「貯金とか何か財産になるようなものはありますか?」
「ありません。強いて言えばロレックスくらいかと」
いくらでいつ購入されましたか?」
「5年前で100万くらいでした」
「時間ないので詳しい説明を省きますが、個人再生をしたほうがいいですね。」
「え?自己破産じゃないんですか?」
「自己破産がいいと思ったんですが、宅建士は自己破産すると一定期間仕事ができなくなります。」
そうなんですか?」
「自己破産を申立してから免責が下りるまでの間、約3ヶ月くらいかかるので仕事できないと困りますよね?」
「それは困ります」
「そうであれば、個人再生がいいですね」
「因みに、個人再生だと車は維持出来ますか?」
「無理ですね。今のベンツは売ってもらいます」
「そうなんですか?」
「・・・ですよね」
「どうしてもベンツが乗りたいなら、借金を解決してからお金を貯めてまた買えばいいんじゃないですか?」
目が覚めたきっかけは弁護士からの言葉!解決への一歩は考え方の変化
俺はその言葉にハッとした!
そうだ、またいつか買えばいいんだ。
そんな当たり前のことさえ考えられなくなっていた。
「どうしますか?」
「あ・・・。個人再生というのお願いしたいんですが、弁護士費用が用意できないので無理かと」
「それは大丈夫です。債権者が分かる資料を明日にでもお持ちいただければ、明日のうちに債権者に受任通知を発送します。それと、借金の返済はもうしないでください」
「え?しなくていいんですか?」
「はい。受任通知を発送してから個人再生による返済が開始するまでの期間は一旦返済をとめますので」
「でも・・・債権者が黙っていないのでは?」
「受任通知が債権者に届けば、あなたにはもう連絡来ないんで大丈夫です」
そんなことがあるなんて知らなかった。
個人再生とは?大幅に借金を減額できる方法
俺の収入はきちんとあるものの、そこまで安定していない状況でした。
また、宅建資格が必要な仕事でしたので、小規模個人再生にするということだった。
そこで、個人再生について詳しく聞いてみた。
「大幅な減額とはいくらくらいですか?」
「1500万なら5分の1の300万くらいまで減ると思います」
「そんなに減るんですか?」
「そうですね。それを3年で返済ということになります」
1500万が300万に!
ビックリだった。
「それと、最終的には決定された減額後の借金を払い終われば、その減額分についての返済も免除されます」
実際の返済金額については裁判所の決定があってから決まるらしいが、おそらく月々の返済は7万円前後になるというのが弁護士の予想らしい。
個人再生手続きの弁護士費用について〜借金がある人でも費用を払えるからくりがある
個人再生費用は以下のとおり。
・報酬金はなし
・その他、実費3~4万円
約35万円もの費用をすぐに用意することはできない。
「35万。手持ちがないんですが・・・」
「費用は分割で月5万で、借金の返済はないので負担にはならないと思います」
「それなら払えます」
「では、委任という事で?」
「はい、お願い致します。債権者の資料は明日持ってきます」
「じゃあ、また明日お待ちしてます」
「え?相談費用は?」
「うちは借金の相談は無料なので結構です」
わずか30分くらいの出来事だった。
いきなり飛び込みで訪れてしまったのに相談を受けてくれて、しかも相談費用もかからなかったことに驚いた。
それに!
参考ページ:ローンや借金の返済が厳しい方!自己破産をした方が良いケースもあります
個人再生手続の流れ〜認可決定の確定までは約7ヶ月
- 申立までには約2か月かかるとのこと
- 債権者から取引履歴を開示してもらい利息制限法で計算をしなおす(約1か月要する)
- 計算後、弁護士の方で申立の準備に入る
- この時期に入ったら資料などを集めてもらい打ち合わせ(約2か月後)
- 小規模個人再生の申立(約3か月後)
という感じになるらしい。
事務所に飛び込んでから3日後には、全ての債権者からの連絡が止まった!
車については弁護士の紹介の自動車屋さんが見積もりにきて、引き取って行った。
あっという間の出来事で、車を手放した悲しみはなかった。
というのも、「またいつか買えばいい!」という思いになったからだ。
依頼後に気づいたことだけど、俺の気持ちにもかなり変化があった。
借金があったときは、どこかいつも余裕がなくいつもお金のことばかり。
それを消すかのように浪費していたこともあったし・・・。
しかし、お金の心配がなくなったことで、そんな気持ちもなくなっていた。
仕事にも集中できるようになって、完全にあのどん底の生活からは抜け出せていた。
無事に認可決定が出て返済スタート!返済や必要経費を抜いても16万くらい手元に残る生活へ
弁護士の言っていた通り、委任してから約3ヶ月後に個人再生の申し立てをしたとの連絡があった。
それから3か月後。
裁判所の認可決定も無事に出た!
実際に返済開始となるのは、この決定が確定する1か月後ということだった。
俺の場合、弁護士による利息制限法での引き直しと車を売ったことで、借金の総額は約1000万になっていた。
そして、個人再生により減額されたことで、返済する金額は220万くらいとなったのだ。
この220万を3年で返済することになるので、毎月6万ちょいを返済に回せばよいことになった。
手取りが25万、返済6万と家賃7万、必ずかかる食費や水道光熱費、携帯代を抜いても16万くらいは手元に残せる。
16万もあれば十分に普通に暮らせる!
見栄じゃ何も解決できない!
返済が始まってから1年半が経った。
今のところ問題もなく順調に返済が出来ている。
今となっては、無理して見栄を張っていた自分がアホのように感じる。
あの取り立ての電話や通知、融資のDMや電話も、思い出すだけで恐ろしい。
あげく、「橋の上から飛び降りた方が楽になるかも・・・」なんてことまで考えていたんだし。
ゾッとするよ!
調子に乗って高級車やブランド服、高級時計をしていた自分が恥ずかしい。
個人再生なんていう方法にたどり着くまでの自分は本当にダメな奴だった。
返済はあるものの、今こうして普通に生活できていることが本当に嬉しく思う。
参考ページ: 闇金問題を得意とする弁護士事務所の一覧