「もう我慢の限界!!」毎日家の前に路上駐車…これって駐車違反でしょ!?

さなえさんは、40代の専業主婦です。

旦那さんのたかしさん、子ども2人の4人家族で、毎日穏やかに過ごしていました。

ところが、つい先日から、さなえさんをイライラさせるトラブルが起きてしまったのです!

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先日から、そのさなえさんの自宅の塀のすぐ横、ぴったりに寄せた状態で、黒のワンボックスカーが路上駐車をするようになりました。

路上駐車を初めてみかけたのは1週間前。

さなえさんの家は角地にたっており、ちょうどL字型の内側に家がたっているような位置関係です。

普段、家族は皆、玄関のある側の塀の門扉から出入りをするのですが、このワンボックスカーは、毎日門扉の無いほうの塀に、ぴったりとよせて駐車されていました。

「あら、この黒い車、誰のかしら??今まで近所で見たことはないけど…」

初日は、さなえさんもそれほど気にとめていませんでした。

近所のうちのどこかにお客さんでも来て、一時的に停めているのだろうと思ったのです。

ところが、翌日も、さらにその翌日も…毎日毎日、同じ場所にあの黒のワンボックスカーが停まっていたのです!!

うちは駐車場じゃない!!いくら実害がなくても、イライラするのは普通でしょ!?

さなえさんは、最初の一週間で、既にかなり強いストレスを感じていました。

あのワンボックスカーは、夜遅くになるといつの間にかいなくなるのですが、さなえさんが朝起きて新聞を取りがてら様子を見にいくと、既にそこに駐車されているのです。

『何で日中だけ駐車してるのかしら…夜に車を使う人ってことよね??』

さなえさんは、色々と考えを巡らせます。とにかく、あの路上駐車が嫌で仕方ないのです。

しかし、さなえさんのイライラを、家族は誰も共感してくれません。

たかしさんは普段、朝早くに家を出て夜遅くに帰ってくるので、帰宅する際にはもう例の車はいなくなっています。

また、2人の子ども達は、学校から帰ってくると例の車を見かけはするのですが、さなえさんのように気になったりはしないようです。

それでも、ずっと路上駐車が気になっているさなえさんは、毎日家族に不満をもらしていました。

そんなある日、たかしさんはこんなことを言ってしまったのです。

「別に塀を傷つけられたわけでもないし、玄関じゃない方の塀なんだから、わざわざ見に行かなければいいじゃん。」

これにムッとしたさなえさん。ついに不満が爆発し、怒鳴ってしまいました。

「そりゃ、あなたはあの車見てないんだから気にもならないわよね!!でも私は、日中ずーっと、見たくもない車を見せられてるのよ!!

大体、うちの塀のそばに車が停めてあったら、ご近所さんにうちが路上駐車してるって思われるでしょ!?そんなの嫌よ!!

それに、今はうちの塀に傷とかつけられてないけど、何か問題があってからじゃ遅いんだから!!」

今まで我慢していたものが大爆発したさなえさんの激怒っぷりに、流石に『このままではまずい』と考えたたかしさん。

ようやく『路上駐車を何とかせねばならない』と対策を練りはじめたのです。

たかしさんは、まずは、迷惑な路上駐車をやめてもらおうと、張り紙をしてみることにしました。

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これを、いつも路上駐車される塀に貼って、2、3日様子をみてみました…が、結果は、全くの効果無しでした。

相変わらず、当たり前のように路上駐車をされてしまっているので、たかしさんは仕方なく、車の持ち主と直接話をしようと考えたのです。

しかし、これに反対したのはさなえさんでした。

「あれだけ露骨な駐車禁止の張り紙を無視するような人よ。下手に直接会ったら、何されるかわからないから怖いわ…逆恨みされて、殴られたり嫌がらせされるんじゃないかしら…」

確かに、ちょっと厚かましい程度の普通の人なら、あそこまでピンポイントで『駐車禁止』の張り紙を貼られれば、『自分が注意されているんだな』と感じて、大人しく引き下がるでしょう。

ですが、あの張り紙すら全く意に介さないような人間であれば、口頭で注意をされても逆切れして暴れたりしてくるような危険な人物かもしれません。

結局、たかしさんとさなえさんは、話し合いの末、近くの交番に相談に行くことにしました。

住宅街は『駐車禁止区域』じゃないですって?!だったら、路上駐車し放題ってこと??

さなえさん夫婦は、交番で事情を説明し、とにかく現場を見てもらおうと警察官を自宅に案内しました。

しかし、警察官はどうにも乗り気ではない様子です。詳しく事情を話しても、

「うーん、さっきもお話ししましたけど、ここ住宅街でしょ?駐車禁止の場所じゃないからなー。うちとしても、メモとか残して車の持ち主に警告するしか、やれることってないんですよ。」

と、何とも消極的な回答。

「えっ?!これって路上駐車ですよね??警察は、路上駐車を認めているということですか??」

さなえさんは、あまりにも意外な回答にびっくりしてしまいました。

路上駐車は全て違反だと思っていたのに、どうやら、警察の人の態度からすると、そうでもないようなのです。

実は、『駐車禁止の場所』というのは、法律によって明確に定められているのです。

駐車禁止の場所(道路交通法第45条第1項)

1.駐車禁止標識や標示のある部分
2.駐車場、車庫等の自動車専用の出入口から3m以内の部分
3.道路工事の区域の側端から5m以内の部分
4.消防用機械器具の置場、消防用防火水槽、これらの道路に接する出入口から5m以内の部分
5.消火栓、指定消防水利の標識が設置されている位置や消防用防火水槽の取り入れ口から5m以内の部分
6.火災報知器から1m以内の部分
7. (駐車余地)次章の「駐車の方法」に従い駐車した場合に、当該車両の右側の道路(車道)上に三・五メートル(「駐車余地」の道路標識等により距離が指定されているときは、その距離)以上の余地がないような場合(荷物の積みおろしを行なう場合で運転者がその車両を離れないとき、もしくは運転者がその車両を離れたが直ちに運転に従事することができる状態にあるとき、又は傷病者の救護のためやむを得ないときを除く)。

「違法駐車追放対策 :警視庁」より」

さなえさんの家の周りは住宅街で、道路も広めです。

この黒のワンボックスカーが路上駐車されているからといって、通行ができなくなるようなことはありません。

そのため、道路交通法に則った考え方からいくと、このワンボックスカーを駐車違反として検挙することはできないのです。

「うーん、奥さんには申し訳ないけどね、色々難しいんですよねぇ。」

警察官はそう説明すると、路上駐車の警告メモのようなものをワンボックスカーのフロント部分に挟み、早々に引きあげていってしまいました。

「道路はあなたの車庫じゃない!」車を持つには、きちんとした保管場所が必要!!

頼みの綱であった警察も、警告のメモだけ残してあっさり帰ってしまい、意気消沈するたかしさんとさなえさん。

確かに車がとめられているのは『駐車禁止』の場所ではありませんが、だからと言って、何も悪いことをしていないさなえさん家族が嫌な思いをしながら我慢し続けるしかない、というのはあまりにも酷いですよね。

このようなケースの場合は、道路交通法ではなく、『自動車の保管場所の確保等に関する法律』というものをもとに考えていくことができます。

【近所付き合いでお悩みならこちらを参考にしてください】
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自動車の保管場所の確保等に関する法律
(目的)
第一条  この法律は、自動車の保有者等に自動車の保管場所を確保し、道路を自動車の保管場所として使用しないよう義務づけるとともに、自動車の駐車に関する規制を強化することにより、道路使用の適正化、道路における危険の防止及び道路交通の円滑化を図ることを目的とする。

「自動車の保管場所の確保等に関する法律」より

自動車の保管場所の確保等に関する法律
(保管場所としての道路の使用の禁止等)
第十一条  何人も、道路上の場所を自動車の保管場所として使用してはならない。
2  何人も、次の各号に掲げる行為は、してはならない。
一  自動車が道路上の同一の場所に引き続き十二時間以上駐車することとなるような行為
二  自動車が夜間(日没時から日出時までの時間をいう。)に道路上の同一の場所に引き続き八時間以上駐車することとなるような行為
3  前二項の規定は、政令で定める特別の用務を遂行するため必要がある場合その他政令で定める場合については、適用しない。

「自動車の保管場所の確保等に関する法律」より 

上記の通り、『日中12時間以上』または『夜間8時間以上』路上駐車をすることは、『道路を車の保管場として利用している』ものとみなされます。

車を持つ際には『道路を車の保管場とするのではなく、きちんと車のための保管場を持たなければならない』と法律で定められているのです。

今回のさなえさんのトラブルの場合、例のワンボックスカーは毎日、日中12時間以上連続して駐車をしていました。

このことから、『保管場所として道路を使用している』ものとされるわけです。

結局、さなえさん夫婦は、インターネット等でしらべた迷惑駐車・路上駐車の対策情報を必死で探し、内容をよく吟味したうえで、改めて警察を呼びました。

2度目の通報では、車種やナンバーの特定は勿論のこと、路上駐車の時間や日付等も細かく記録したうえで

冷静に『日常的に道路を車の保管場として使用している』ものとして、110番通報をしたのです。

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電話口の警察官に詳しい事情を丁寧に説明したところ、きちんと話を聞いてくれ、警察としてしっかりとした対応を行うことを約束してくれました。

さなえさんから報告のあった車のナンバーの持ち主を特定し、きちんとした『車の保管場』が登録されているかの確認をしてくれることになったのです。

また、同時に、しばらくさなえさんのおうちの近くの見回りにも来てくれることになりました。

これで、さなえさん夫婦にできることは全てやりました!後は警察の方々に全てを託すことになったのです。

「皆やってるから大丈夫♪」ではなく、モラルのある行動を心掛けましょう!!

それから1週間後…ついに、例のワンボックスカーの路上駐車が無くなったのです!

さなえさん夫婦は、ようやく、長かったトラブルが解決したとほっと胸をなでおろしました。

更にそれからしばらく経ったある日、仲の良いご近所のおばさんからこんな話を聞きました。

「そういえば、前、さなえさん家に駐車してたあの黒い車!昨日○×アパートの駐車場にとめてあったわよ!やーっと駐車場借りたのね。全く、最初からちゃんとすればいいのに!!」

情報通のおばさん曰く、どうやら例のワンボックスカーの持ち主は、少し前に引っ越してきた近くのアパートの住人だったようです。

警察から連絡がいき、今度こそ車の保管場をはっきりさせなければいけなくなったのでしょう。

こうして、無事、さなえさん家族の路上駐車トラブルは解決しました。

車に乗る方のなかには、ついつい『ちょっとだけ』という気持ちで路上駐車をしてしまう人がいます。

交通量が多い場所での路上駐車は、渋滞のもとになりますし、何より、交通事故の危険性を高めてしまうことにもなります。

また、今回のような住宅街での路上駐車は、誰かが不便な思いや、嫌な思いをしてしまいますね。

『皆やってるし、自分もちょっとだけ!!』等と自分本位な考え方をするのではなく、

ルールを守って、モラルのある行動を心掛けるようにしましょう!!

【迷惑駐車でお困りの方・人間関係やご近所付き合いなどのトラブルを解決するには!|ウルトラ弁護士ガイド
はこちらを参考にしてください。

One Response to “「もう我慢の限界!!」毎日家の前に路上駐車…これって駐車違反でしょ!?”

  1. ななし より:

    賃貸で店をやってます。隣の家の車が近隣の店舗や、公共のテニスコートの駐車場に車を停めてるのを見ます。もちろんうちの店の駐車場にも停めてます。自宅にも停めるスペースはあるのですが、縦列になるので、多分出入りが面倒だから空いてる近隣の駐車場に停めてるみたいです。初めは自宅に停めてるのをみました。
    私が半年程店を休んでいる間は私がいつも停めていた賃貸の私有地にずっと停めていたみたいです。私が出入りを始めたら停めなくなりました。なんか面倒くさい隣人みたいで、隣の店舗のご主人も何も言いません。近隣も繁盛してる店ではないので、何かと空きスペースがあるので、それを知っての行動だと思います。被害はないですが、私も家賃を払って借りてる店なので、ちょっと私もモヤモヤ㊥

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