突然のボーナス減額通知!!ローンが払えないけどどうしてくれるの?

花田さんはO証券会社の営業マンです。

O証券会社では営業職と事務職とではボーナスの金額が異なり、営業職が多いのです。

入社当時事務職だった花田さん、将来のことを考え、また元々接客業への就職を考えていたこともあって、思い切って社内での異動を申し出、今の営業部へ移ったのです。

花田さんは2年前に妻の涼香さんと結婚して2人暮らしです。

涼香さんは専業主婦で、来年子どもが誕生する予定です。

1年ほど前、将来を考え、銀行で住宅ローンを組み、新築のマンションを購入しました。

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念願の子宝を授かり、2人は大喜びです。

ところが、この100年に1度という世界的な不況に襲われ、証券会社の業績も急激に悪化してしまいました。

ある日、社長が「こういった状況なので、皆さんのボーナスを一律半額にします。」と発表したのです。

社員の間に激震が走りました。

「まぁ、クビにならなかっただけでもマシだよな。」

みんなはあきらめ顔です。

花田さんは深刻です。

その住宅ローンは、花田さんの高いボーナスを当てにして組んだため、このままではローンの返済ができなくなってしまいます。

涼香さんは身重ですから仕事に出るわけにはいきません。

「まったく、タイミングが悪いなぁ。」

あきらめきれない花田さんは、同じく頭を抱えている同僚と一緒に会社相手に通常のボーナスの支払いを求める裁判を起こすことにしました。

この言い分は認められるのでしょうか?

ボーナスのことを賞与と言ったりします。

ボーナスは本来、会社が稼いだ利益を社員にも分配するといった意味合いがあります。

月々の給与と同じようにボーナスも労働の対価と考える人も多く、月給+ボーナスが普通の賃金体系だと考え、ボーナスを当てにしている人も多いのではないでしょうか。

ボーナスが支給されない、あるいは減額される場合、就業規則や労働契約に規定されていれば、社員に通知する義務が生じます。

労働契約に規定されていれば当然のことですが、雇用する会社側の都合で、社員にとって不利益になると思われる変更を一方的に押し付けることはできません。社員の合意が必要になります。

しかし、現実はそのようなことは稀なのです。

労働組合と会社が労使交渉を行って、増減割合を決めていくのが普通で、いくら双方が話し合っても合意に至らない場合は会社の判断で増減できるというのが実際のところです。

ですから、業績不振になるとボーナスが減額される、悪ければなくなってしまったりするということが起こり、今回のケースの花田さんのように、ボーナスを当てにした住宅ローンや車のローンの支払いに支障をきたしてしまう人が出てくるわけです。

銀行もボーナスが支給されることを前提にローンモデルを提示しますしね。

法律にはボーナスの支給って決まりないの?

法律にボーナスの支給についての規定はないの?思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

残念ですがありません。

労働基準法にはボーナスについての決まりは何もないのです。

全ての会社がボーナスを支給しているのでしょうか?

皆さんもご存知のようにそうではないでしょう。

ですから、支給するかしないか、また支給するならばその金額はそれぞれの会社で決めてよいということになっているのです。

会社の社長さんが、会社の業績を見て、「今年はこれくらいにしよう。」とボーナスを決めたりすることもあります。

時々求人票などを見てみると、賞与の欄に「社の業績による」と書かれていることがあるのがこれなのです。

場合によっては現物支給でも法律上は何の問題もありません。

私の知人は会社から年末に米と餅をもらったと言っていました。

「ないよりましか」と笑っていましたが・・・。

ボーナスの年収に占める割合が高い場合は、花田さんのように訴えて認められるケースもあるかもしれません。社員の生活に支障が出るような減額を裁判所は認めないようですから。

花田さん、まず大騒ぎする前に就業規則をしっかり見直してみましょう。

仮に花田さんの会社の就業規則にボーナスの支給方法や支給額の算出条件などが記載されているとしましょう。

記載されていれば、契約によって支払われなければならない賃金の一部とみなされますから、会社はその就業規則に従って社員にボーナスを支給する義務があるのです。

もし、定められた条件を無視して今回のようにボーナスを減らすと言っているようであれば、契約違反ですから、社員に本来の額を請求する権利があることになります。

もし訴えるのなら・・

裁判だ!!と騒ぐ前にこれらを確認して労働組合に相談してみてはいかがでしょう?

このほうが裁判よりは角が立ちませんし、費用もかかりませんから・・・。

あきらめず、まずは就業規則や労働契約の内容確認を行いましょう。

余談ですが、大切なことを付け加えておきましょう。

どんな方法でボーナスの支給方法や支給額を決めたとしても、それは平等で正当性のあるものでなければなりません。

例えば有給休暇を取ったから、労働組合を作ったからと差別や嫌がらせからボーナスを減らすなどのことをすれば、これは違法行為になります。

また、ボーナスを支給したくないからと、社員の退職日を早めたりするのも認められません。

最近は年俸制で働いている人も多くなりました。

契約したときに年俸額や最低保証額などが決まっている場合は、その金額を下回るような減額はできないということも覚えておきましょう。

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