他人の土地を通らないと公道に出られない

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公道に出たいが通行を妨害されるVS土地の通行料を請求したい

この問題は相続などによって起こる事が多い問題であり、他人の土地に囲まれてしまっているケースです。

実際に関係のない人には想像ができにくいかと思いますので下記の図を見て下さい。
31図1
このような場合、他人の土地を通るしか公道に出られませんね。
また、このような土地を袋地といいます。

しかし、他人が自分の土地を通るのが面白くないと思う人もおり、難癖をつけたり、通行料を払うように請求してきたり、通行を妨害されるケースもあるのです。

また、ケース①ではAさんのみの私道になっていますが、私道が自分以外のABCDの共有になっている場合もあります。

このような場合、
(1)袋地の方にとってはそこを通るしかないから妨害するなんておかしい!
逆に、
(2)私道の所有者にしてみれば、何らの負担もなく土地や私道を通行に利用するなんておかしい!
という対立となり、問題となります。

袋地の人には私道(他人土地)を通行する権利があるのか?

16合成では、法的に見て行きましょう。

結論からすると、(2)の私道や土地を通行されている方にとっては残念ですが、袋地のような位置にある土地の所有者は、(2)の方のような他人の土地を通行する権利が民法210条から213条によって保障されています。

よって、(1)の方は民法で認められている権利を行使しているにすぎないので、通行料を請求する事はできません。

私道や隣地の所有者にしてみれば、不公平では?と感じるかもしれませんが、その価値観は改めていただくしかないのです。

(1)の宅地にお住まいの方のような場合、隣地や私道を通らなければどうしても公道にでられませんね。
そのため、民法は通行に必要な最小限度の範囲において、袋地所有者に対して通行を認めているのです。

因みに、図のケース②のように袋地を囲んでいる土地を「囲繞地」といい、袋地の所有者が「囲繞地」を通る権利を「「隣地通行権」とか「袋地通行権」といいます。

つまり、当然の権利として、私道や隣地を通行する事が認められており、隣地や私道の所有者の意思に反していようが関係ありません。

しかし、民法で保障される通行の範囲は、あくまでも必要最小限度です。

そこで問題になるのが、車は通行できるのか?という事になります。
これに関しては、車の通行までは民法は保障していないという事になっています。

ですが、隣地や私道の所有者と交渉し、同意を得られれば可能です。
また、同意が得られた際には、通行地役権の設定登記をしておくといいでしょう。
そうすれば、仮に隣地や私道の所有者が他人に土地を売ったりして所有者が変わっても、車の通行の権利を主張できます。

なお、民法で通行が認められているにもかかわらず、妨害してくる場合ですが、権利を侵害されている事になります。

まずは、妨害してくる方に対して、民法で保障されている権利の行使である事を説明してみましょう。
話し合いなどによっても妨害行為が続くようでしたら、法的な解決しかありません。

そこで、裁判所に妨害排除の仮処分申立てをしましょう。
これは、裁判所が妨害行為をする人に対して、通行を妨害しないように命令するものです。

また、妨害行為の一種として、通行させないように壁や塀、物を設置している相手に対しては、それらを撤去する仮処分を出してもらいましょう。
なお、命令が出ても相手が撤去しない時には、執行官が強制的に撤去する事も可能となります。

妨害のされ方、態様も様々かと思いますので、どのような手続きを取ればいいのかは、一度専門家に相談してみるといいでしょう。

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