無理やり退職届を書かされた!しつこいから退職に応じてしまった!

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退職届

退職勧奨もやり方次第ではアウト!

リーマンショック以降、なかなか経済状況が回復せず今日に至るわけですが、中には

肩たたきにあった

早期退職を促された

退職勧奨が行われた

など、会社から厳しい宣告をされた方もいるでしょう。

また、そのやり方も情のかけらなど一切なく、半ば強制的に退職届を書かされた!なんていう方もいるのではないでしょうか?

それに、気の迷いや強引な上司によって、または強要されて退職届を書いて出してしまったものの、やはり撤回したい!

このような退職勧奨には納得いかない!「脅迫」なのでは?と感じている方もいるでしょう。

では、


退職届を書くように強引に要求されている

強引な要求に逆らえず退職届を出してしまった

しつこい退職勧奨を受けている

根負けして退職届を出してしまった


などの理由による退職や勧奨は認められるものなのか?

そもそも、退職勧奨とは?

まず、会社である使用者には、雇用しているものを解雇する権利が認められています

ただし、解雇には正当な事由が必要であり、労働者をそう簡単には解雇できないのです。
そこで、使用者が取る手段が退職勧奨という、解雇の前の段階となる勧告です。

しかし、この勧告はあくまでも労働者に「退職の申し込み」をさせる行為であり、解雇ではありません。
つまり、退職勧奨の最終的な決定(自主退職するかどうか)は労働者にあり、強要されるものではありません

なお、この勧告を労働者が受け入れて同意すれば、その時点で退職の申し込みがされた=退職する事となり、労働者はその後、これを一方的に取り消す事ができません。

ただし、例外として、詐欺・脅迫があった場合は除かれます。

私の場合は悪質?見極めるポイントは?

では、実際にどのようなものが脅迫などに当たるのか?

これを判断するポイントですが、原則として、会社による退職を促す行為自体は違法ではない。

退職勧奨は単なるお願いであり、

社が辞めさせたい=辞めなきゃいけない

という事ではありません。

自分の意思や判断によって決められるのです!
この点は押さえておいて下さい。

そのうえで、自分は辞めたくない意思表示をしているのに、脅迫しているような言動で迫られている。

いじめなど社会的に反したやり方をされた、されている。
何度も繰り返され、かつ長時間にわたる勧奨を受けた、受けている。

このように、精神的に追い込まれるような行為であればそれは違法です。

有名な判例を紹介

具体的な例としては、有名な判例があるので紹介します。

下関商業高等学校退職強要事件最高裁判所第1小法廷 判決言渡 昭和55年7月10日)

事件の概要
①勧奨した者
教育次長、課長補佐、総務課長、主佐、総務課長、室長、指導主事、教育委員長、校長、校長代行など

②勧奨された者
教諭A(当時61才)、教諭B(当時60才)、教諭C(当侍59才)

③「勧奨」の回数と期間
教諭A:17回、91日間
教諭B:21回(うち深夜電話3回)、139日間
教諭C:26回(うち電話2回、電報10回)、82日間

④発言
「とにかくやめてもらう。どんなことがあってもやめてもらいます」

「イエス(やめる)というまで勧奨する、文句があるなら裁判で白黒つけよう」

「昨年は力がたりなかった、今年は市教委の総力をあげてとりくむ」

「憲法は憲法である、下関には下関の常識がある」

「市議会であなたのことが問題になる」

「ここでやめるのが常識だ。あなたは我儘で、非常識ですよ」

「風呂屋で1人がいつまでも入浴していると他の人がはいれないのと同じだ」

「同窓生のなかに『あの先生まだいたのですか』とおどろいている人がいますよ」

「退職金と年金で寝て暮らせますよ」

「新採用をはばんでいるのはあなた方ですよ。ジラや我儘を言わないでくれ」

「下商は沈滞している。高令者が多くて生徒も可愛想だ」

⑤行為
突然、研究物の提出を迫られた
深夜に電話をかけてきた
市教委に配転する旨を電報で行った
勧奨のための呼び出しを、職務命令で行った

裁判所の判断
労働者は退職勧奨において何らの拘束なしに自由にその意思を決定できる。

勧奨者の行為は、多数回かつ年度を超えて長期にわたる執拗なものであり、許される限界を超えている。

非勧奨者に心理的圧迫を与えたもので許されない。

違法な勧奨を受けた者は精神的自由を侵害され、到底耐えられるうような範囲を超えて名誉感情を傷つけられ、さらには家庭生活を乱されるなど、精神的苦痛を受けたと認められる。

よって、本件退職の勧めは違法であり、勧奨した者らは損害賠償責任を負う。

また、他の判例を見ても、勧奨の回数や期間、言動や行為など、執拗に繰り返して行われているかがポイントとなっています。

自分の場合はどうなのか?

参考にして下さい。

退職の意思はない!それでも退職勧奨をされた場合

では、退職の意思はないとはっきり何度も伝えているにもかかわらず、それでも勧奨が続く場合、どのように対処すればよいか?

まず、曖昧な態度はいけません

はっきりと自分の意思を示しましょう。
それでも繰り返し行われるのであれば、次の手段です。

なお、会社での立場を考えると、そんな会社に残るよりは辞めた方がいいかと思われるかもしれませんが、それでは自主退職として扱われてしまいます。

泣き寝入りしてはいけません

そこで、内容証明郵便等で「勧奨を止める」旨の通告をしましょう。
これでもなお続く場合は、完全に違法な勧奨と言えるでしょう。

そこで、裁判も考えて一度弁護士に相談することを考えましょう。
また、精神的に追い込まれるような言動や行為があった場合には、きちんと立証できるように証拠を取っておいて下さい。

日時などもメモして記録として残しましょう。

というのも、悪質な勧奨があったとしても、それが証明できないと裁判でも勝てません。

証拠もなく相手に否定されてしまえば、真実は闇の中です。

そこで、退職勧奨は口頭でされる事が多いため、スマートホンやICレコーダーなどで録音をして下さい。
第三者であるものでも分かるような証拠はとても有効です。

また、すでに、悪質な退職勧奨によって退職届を出してしまったと言う方も、すぐに弁護士に相談してみてください。
違法であれば、その退職届は無効、または取り消すことができます。

なお、内容証明を出す場合も、弁護士に相談する事をお勧めします。
内容証明も弁護士から出す事で、会社の対応が変わる事が多いのです。

この問題は、同僚や友人などに相談しても解決が難しい問題でもあります。

無料相談などを利用して、一度、専門家に相談される事をオススメします。

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