パワハラ・モラハラの悩み相談!自分の場合はどうなるの?

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パワハラ・セクハラの悩み相談室
仕事における教育(指導)とパワハラやモラハラとの境というのは見分けるのが難しいものです。

自分で判断することが出来ず、どう対処して良いか分からず悩んでいる人は多いのではないでしょうか。


「上司から毎日理不尽なことばかり言われる」

「濡れ衣を着せられるようなことをされる」

「二年もの間、挨拶しても無視される」

「少しでも失敗すればどんな状況でもお構いなしにその場で怒鳴る」


このような場合にはパワハラになるのか?


「失敗するように仕向けてくる」

「一挙手一投足監視され、支配されている」

「周囲の人にも嫌われるように仕向けてくる」


陰険な嫌がらせをされている場合には、モラハラとなるのか?

「自分に何か原因があるのではないか?」などと自分を責めたり、相手の言動に過剰に反応してしまい体調を崩されてしまった方もいることでしょう。

職場での上司や同僚、後輩の言動や行動が、どの程度のものであれば、パワハラやモラハラとなるのか?

まずはパワハラやモラハラの定義を紹介していきます。

自分の場合にはどうなるかを確認してみてください。

更に、パワハラやモラハラにおいての対処方法も紹介します。

ぜひ参考にしていただき、自分にあった対処をしましょう!

どんな場合にモラハラやパワハラになるの?

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当然ですが、仕事においては、上司から怒られることや教育として厳しい指導を受けることはあります。

しかし、問題なのは、どこまでなら「教育として許されるのか?」という部分です。

これを見分けるためにも、まずはそれぞれの定義から見ていきましょう。

パワハラとは?

職場においてのパワハラとは、言葉のとおり、仕事上においての力・権力・能力(パワー)を使って、嫌がらせや困らせる(ハラスメント)行為をすることです。

厚生労働省でも、一定の定義を示しています。

「業務上の適正な範囲で行われている指示や注意・指導の場合には、受け手が不満に感じてもパワーハラスメントにはあたらない」
厚生労働省

つまり、「業務上の適正な範囲」かどうかがポイントとなります。

「バカ」、「アホ」、「無能」、「役立たず」、「給料泥棒」と言われた場合はどうでしょうか?

このような暴言は、業務上で言われたとしても、ただの侮辱であり、名誉棄損に当たる言葉ですね。

職務を遂行するため(業務上の適正な範囲)に必要な言葉とは言えません。

「もうこなくていい」、「帰れ」、「やめてしまえ」なども同様です。

職務を遂行する上で、必要な指導とは言えない言葉ですね。

こうした暴言は、相手に対して、単に精神的な攻撃を与えるだけです。

完全に、パワハラだと言えます。

なお、暴言だけではなく、パワハラには色々なケースがあります。

  • 殴る、蹴るなどの身体的なもの
  • 一人だけ会議から省かれたり別室にデスクをうつされるなどの切り離し
  • 片付けられない量の仕事を押し付けるなどの過大な要求
  • 営業職なのに草むしりや倉庫作業をさせるなどの過少な要求

これらはパワハラに当たります。

パワハラに当たるかどうかの判断は個々のケースで異なります。

具体的な状況や事実関係、判例などから判断されることになります。

モラハラとは?

パワハラは、日本でできた言葉ですが、モラハラ(モラル・ハラスメント)は、主に海外で使われている言葉です。

2つの言葉の意味にはそれほど違いはありません。

明確に区別されているわけではないのです。

ただ、違いとしては、パワーによるものではなく、言動や文書などによって継続的に精神的ダメージを与える行為という点です。

厚生労働省では、モラハラの定義を以下のようにしています。

言葉や態度、身振りや文書などによって、働く人間の人格や尊厳を傷つけたり、肉体的、精神的に傷を負わせて、その人間が職場を辞めざるを得ない状況に追い込んだり、職場の雰囲気を悪くさせることをいいます。厚生労働省

簡単に例えると、「ネチネチとした嫌がらせ」ですね。

  • 本人に聞こえるくらいの声の大きさで、わざとコソコソと悪口を言う
  • コンプレックスとなる事を大きな声でからかう
  • 近くを通るたびにわざと咳ばらいをする
  • 1人だけをあからさまに無視する

このように、細かいことをネチネチと陰湿に行う行為などが、モラハラとなります。

やられていない人や周りからしてみると小さなことかもしれません。

しかし、それが毎日、継続的に続くことで、受ける側の心のダメージは大きくなり、精神的に傷を負うのです。

パワハラ同様に、具体的にモラハラに当たるかどうかの判断は、個々のケースで異なります。

詳細な状況や事実関係などから判断されることになります。

パワハラやモラハラの判例

それぞれの定義について説明しましたが、それだけでは自分の場合がどうなるかの判断が出来ない場合もあるでしょう。

特に、モラハラに関しては、どのような基準で判断されるかという明確な基準もありません。

そこで、それぞれの判例を紹介しておきます。

パワハラ判例

「東京地裁 平成22年7月27日判決」

上司が部下に対して、以下のような行為をした事案。
部下の抑うつ状態発症と休職は、上司のパワハラ行為によるものとした判例です。

・半年間、継続的に扇風機の風を当て続けた(時には強風)

・部下が上司の提案を採用しないことから、事情聴取や弁明する機会を与えることなく叱責し、始末書を書かせた。
 
・「やる気がない。明日から来なくていい」と怒鳴った。

・「馬鹿野郎」「給料泥棒」「責任を取れ」などの暴言をはいたうえ、それを認めさせる始末書を提出させた。

・部下の背中を殴打、膝を足の裏で蹴った。

判例では、慰謝料に加えて治療費及び休業損害を認め、被告となった上司だけでなく被告会社にも損害賠償を命じています。

他の判例についても、厚生労働省のサイトにて確認できますので、参考にしてください。「裁判例を見てみよう」

モラハラ判例

実のところ、モラハラについては、裁判所が「モラハラ」と認めて出した判決はありません。

しかし、モラハラは、民法で定められている「不法行為」として、損害賠償請求ができます。

以下の判決をみてください(大阪地裁 平成26年11月判決)。

職場において、2年間にわたり同僚女性から言葉や態度による精神的な暴力をうけたとして、50代女性が、60代女性に対して損害賠償を求めた裁判です。

大阪地裁は、

「ほんまに臭いわ!何食べて毎日臭いねん」「死に損ないのブタ」などによる言動及び暴力行為があったこと。

ICレコーダーやビデオカメラによる証拠。

ほか、同僚男性の証言から認め、判決で60代女性に対して165万円の賠償を命じています。

裁判所は、モラハラ行為があったとは言っていません。

しかし、継続的な陰湿な行為と暴力は不法行為に当たるとして、損害賠償請求を認めています。

最終的には、モラハラによる損害賠償請求が認められるかどうかは裁判所が判断することです。

モラハラ被害に悩まれている方は、泣き寝入りすることなく戦うべきです。

自分では判断できない場合

自分の受けている被害がパワハラになるのか?

モラハラとして損害賠償請求できるのか?


この判断が自分ではできない場合、無料相談を活用して、専門家に相談してみるといいでしょう。

相談窓口は、都道府県の労働相談窓口または法律事務所などになります。

なお、労基署に相談しても、労基署は判断できる機関ではないので意味がありません。

専門家によっては、無料電話相談や無料メール相談、無料面談相談など、様々な形で相談を受け付けています。

自分にあった方法で相談してみるといいでしょう。

モラハラ・パワハラの対処方法は?

まずは会社内での解決が図れるか、行動してみましょう。

モラハラやパワハラをしてくる相手にもよりますが、やってくる相手よりも立場の上の人に報告。

そして、注意してもらうように相談してみてください。

会社(雇用主)としても、きちんと調査せずに問題に対応しないと、場合によっては以下のような責任を負う可能性もあります。

その為、簡単には無視できないはずです。

・使用者責任

・安全配慮義務違反

・職場環境配慮義務違反

いきなり裁判しなくても、会社内においての話し合いや金銭的な和解で解決できる可能性はあります。

これで解決ができれば、時間も費用もかけずに済ませることができます。

また、会社を辞めずにそのまま働きたい場合にも、会社内で終わらせたほうがその後の立場も悪くならないでしょう。

ただし、会社が相手にしてくれない場合や、面倒だとして無かったことにされてしまう可能性もあります。

この場合には、裁判を検討し、以下の点を専門家に聞いてみましょう。

  • 慰謝料請求が可能かどうか?
  • どれくらいの賠償を請求できるのか?
  • パワハラが原因で治療を受けている方は、治療費の請求が可能かどうか?

最終的には裁判所が判断することです。

勝てる可能性があるなら相手と会社に対して裁判を起こすことを考えて良いと思います。

裁判で勝つためには証拠集めが必須

パワハラやモラハラがあったことを決定づけるためには、証拠が何よりの武器になります。

仮に、社内で目撃者がいたとしても、その目撃者が社内の人間である限り、裁判に協力してくれるとは限りません。

どんなに良い人でもあっても、その方にはその後の社内での立場があるからです。

出来れば、ICレコーダー等により、暴言や罵倒などの録音記録を用意できると裁判を有利に進められます。

録音記録を用意できない場合には、日常的につけている日記なども証拠としては使えます。

他にも、文書やメールによるやり取りなど、証拠となりそうなものはすべて揃えておいたほうがいいでしょう。

まとめ

相手が教育だと思っていても、継続的に行われ、周囲の誰が見ても指導の域を超えている言動であれば、それは教育とは言えません。

また、少しでも自分の思い通りにならないことがあると、理不尽な言葉を浴びせたり、嫌がらせやプレッシャーをかけてくる人はどこにでもいます。

このような場合、パワハラやモラハラと認められる可能性は高いと言えます。

しかし、現在パワハラ、モラハラに関する法律はありません。

相手が認めないとなると、最終的には裁判所に判断してもらうしかありません。

特にモラハラに関しては、モラハラを認めている判例がないため、裁判してみないとわからないと言えます。

被害を受けていると感じている方

疑いのある行為を受けている方

とにかくできる限りの証拠を集めて、詳細に状況をまとめ、専門家によるアドバイスを受けてみてください。

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