傷害事件の被害者に!加害者への慰謝料請求について

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傷害事件で被害を受けた方が、加害者にきちんと賠償してもらいたいと思われるのは当然です。

しかし、加害者側から謝罪や賠償についての連絡が一切こない場合もあります。

そのような時は、被害を受けた方から請求することもできます。

損害を請求する手段は、大きく分けると以下の2つです。

・当事者同士の話し合いで解決する示談交渉

・調停・訴訟・損害賠償命令などの法的な手続き

示談の場合、解決までの期間が短くすむうえに、手間もあまりかかりません。

ただし、事件の内容によっては、加害者が不起訴となる可能性や執行猶予付き判決となる可能性を高めてしまうこともあります。

もうひとつの法的な手続きについては、示談とは異なり、不起訴となる手助けや刑を決める段階で手助けするような関与をしなくて済む、というメリットがあります。

一方で、解決までには時間がかかり、証拠等も被害者自身が用意する必要があるなど、負担もあります。

まずは、

太郎隊員

それぞれどのような手続きか?を知るべきです。

そのうえでどちらの手続きを選ぶべきか?

被害の賠償を求める手段について説明していきますので参考にしてください。

なお、被害の大きさや事件の内容によって、様々なケースがあります。

実際どの手続きするか決める前に、弁護士に相談だけでもしておくことをおすすめします。

示談交渉と法的手段!加害者に対してどんな方法で賠償請求したらよいか

傷害事件の被害にあった場合、治療が必要となる場合や、治療しても完治しない場合もあります。

治療が必要となれば、当然、費用もかかります。

  • 通院や入院にかかる費用
  • 治療のために働くことができなかった場合、その間の生活保障
  • 後遺症が残るような場合、今後の補償について

しかし、このような費用を加害者が責任をもって賠償してくれるとは限りません。

謝罪さえしてこない場合もあります。

そのため、被害を受けた方から加害者に対して賠償請求をすることは少なくありません。

賠償請求の方法について詳しく説明していきます。

どの請求方法をとるべきか判断するために是非お役立てください。

示談交渉!示談で解決する場合の注意やポイント

示談とは、当人同士(代理人弁護士)で被害についての話し合いを行い、損害金についてなどを決めて解決を図る方法です。

裁判のように、ややこしい手続きや解決までの期間が長期にわたることもなく賠償してもらえる、というメリットがあります。

ただし、示談で解決する場合、注意しなければならないこともいくつかあります。

①示談金の支払いをもって賠償が終わる

通常、示談では示談金の支払いがおこなわれます。

重要

示談金を受け取った時点で、賠償は完了となります。

示談成立後に「補償が足りない」といってもやり直すことは、原則できません。

示談金の金額は、話し合いで自由に決めることができますが、事件や被害の内容によって大体の相場があります。

そのため、示談交渉をする場合、示談金だけでなく、その後の補償についてもよく話し合う必要があります。

②加害者の処罰を軽くしてあげる場合がある

示談交渉では、「被害届の取り下げ」を要求されることがよくあります。

示談によって加害者の罪が軽くなったり、不起訴となる可能性も高くなるのです。

万が一、加害者が処罰を受けることなく事件が終わった場合、後悔することにならないか、よく考えてから決めるべきでしょう。

また、加害者側から示談を申し入れてくる場合もあります。

①や②の注意点をよく考慮したうえで、示談内容を慎重に判断しなければなりません。

示談を受けるべきか断るべきか、判断する場合の観点については、以下のページにも詳しく説明してありますので参照してください。

【参考ページ】
「加害者側弁護士から示談の申し入れが!被害者の方の示談について」

示談だけが解決手段ではない!調停や訴訟など法的な手続でも賠償請求はできる

示談は、加害者にとっては、「処罰が軽くなったり不起訴の可能性も高くなる」などのメリットがあります。

被害者にしてみれば、「加害者にメリットがあるような示談は受けたくない!」と思うことでしょう。

その場合、断ることもできます。

受ける受けないは被害者が選択することができるのです。

示談を断ったとしても、損害を賠償してもらう方法は他にもあります。

法的な手続きをとって賠償を請求することも可能です。

4つの主な方法

  1. 調停
  2. 訴訟
  3. 損害賠償命令
  4. 刑事和解

それぞれの法的手段について詳しく説明していきます。

①調停とは?

調停とは、裁判官(もしくは、調停官)と、調停委員が間には入りますが、当事者同士の話し合いで解決を目指すものです。

メリット

法的手段の中では費用があまりかからないという点です。

必ずしも弁護士を雇う必要がないので、一人でも手続きを進めることができます。

調停が無事に成立した場合、その内容は裁判でくだされた判決と同じくらいの強制力があります。

デメリット

不成立となることもある、ということです。

調停は話合いをおこなう場のため、相手がいて初めて成立するものです。

加害者が調停を欠席しても出席を強制することはできないため、調停をおこなうことはできません。

結果、解決に至らない場合もあります。

また、調停をおこなう日程は、裁判所が決めます。

自分の都合で日程を決めることはできません。

示談より解決までには時間がかかります。

注意

また、無事に話し合いが進められたとしても、相手が納得しなければ不成立となり、結果的に何の成果も得られない場合もあります。

そうなれば、さらに別の手段での解決を目指すことになります。

②訴訟とは?

訴訟とは、裁判所へ訴えを出し、裁判官に審理してもらう手続きです。

裁判所は、提出された証拠に基づいて判断します。

調停と違い、加害者が裁判にこなかった場合でも不成立とはなりません。

加害者が、訴えられた内容に不服がないと判断したと受け止められます。

そうなれば、被害者の言い分がそのまま認められる可能性は高いと言えます。

デメリット

専門知識が必要となる事です。

損害について証明する証拠は、被害者が集めなくてはなりません。

参考

素人では難しく、弁護士をつけるべきでしょう。

また、賠償額も裁判官が決めるため、被害者の希望通りにはなりません。

これまでの判例から妥当と思われる金額となる可能性が高いです。

③損害賠償命令とは?

損害賠償命令とは、刑事裁判で判決が言い渡されたあと、引き続いて損害賠償について民事裁判をおこなう手続きです。

刑事裁判の時と同じ裁判官が審理をおこない、証拠も刑事裁判で使われたものをそのまま用いられます。
(証拠は自分で集めて追加することも可能です)

メリット

通常の民事裁判より手間がかからず、短い期間で解決できるメリットがあります。

また、通常だと請求する賠償額によってかわる手数料も、一律で2000円と決まっているため費用があまりかかりません。

被害者にとっては、利用しやすい手続きといえます。

ただし、利用できる事件には制限があるため、誰でも利用できるわけではありません。
(殺人、傷害、強姦、誘拐など重大な犯罪で利用できます)

加害者が命令を受け入れた場合、判決と同じ強制力がありますが、不服を申し立てる場合もあります。

もし、加害者側が不服を申し立てた場合は、通常の民事裁判をおこなうことになるため、必ずしも賠償が補償されるとは言い切れません。

④刑事和解とは?

刑事和解では、裁判とは別に示談も行われます。

お互いが合意し、示談が成立した場合、その内容を「公判調書(審理する時に重要な内容として扱われます)」に記載してもらうことができます。

通常の示談では「分割で支払う」など、賠償の約束をしていたとしても、実際には払われないケースがあります。

示談書に書いてあるからといって、差し押さえなどで強制的に支払わせることはできません。

加害者が支払いをしない場合は、まず、新たに民事裁判をおこし、勝訴の判決を勝ち取る必要があります。

その上で、ようやく差し押さえをおこなう許可をもらうことができるのです。

一方、刑事和解をした場合、裁判で判決を下された時と同じくらいの強制力があります。

万が一、加害者が支払いをしない場合でも、示談のように新たに裁判をせずに差し押さえをおこなうことができます。

ただし、メリットばかりではありません。

刑事和解を検討する場合、以下のことに注意しておきましょう。

太郎隊員

「和解」という言葉からも想像できますが、事件は解決に近づいている印象を与えます。

処罰を決める際、軽減されたり執行猶予がつくなど、加害者に有利にはたらく可能性があります。

加害者の処罰が軽くなるのは納得いかない場合、和解に応じる必要はありません。

刑事裁判とは別に、民事裁判で損害賠償請求(民法第709条)をおこなえばよいからです。

裁判での損害賠償請求で知っておくべきこと

民事裁判は、被害者本人が訴えをおこすことができます。

ただ、その場合、自分の住所などを書く必要があるため、当然、加害者に住所を知られることになります。

加害者が自分の連絡先を知ることに不安を感じる方も多いことでしょう。

重要

そのような場合、弁護士に代理人として訴えをおこしてもらえば、連絡は全て弁護士を通すことになるため安心です。

ただ、裁判で無事に勝訴となり賠償の支払いが決定した場合であっても、加害者から支払いがおこなわれないケースもあります。

たとえば加害者が以下のような状況であった場合

  • 加害者が実刑判決を受けて支払うことが困難なケース
  • 加害者が経済的に賠償金を支払うことが難しいケース

いくら裁判で支払い命令が出たとしても、支払う能力のない人からはとれません。

賠償を請求する場合は、加害者が今どのような状況にあるかなども知った上で、手続きを選ぶ必要があります。

太郎隊員

賠償の請求は、どの方法を選ぶべきか?
加害者は今、どのような状況か?

専門的な判断や、相手の状況の把握が必要となります。

これは、素人では難しいものです。

判断に迷う場合、まずは弁護士へ相談だけでもすることをお勧めします。

現状で最適な請求方法についてのアドバイスや、注意しておくポイントを聞くことができます。

「初回の相談は無料!」というところも最近ではたくさんあります。

費用をかけずに必要な情報を教えてもらうことができますので、検討してみてください。

【参考ページ】
頼りになる専門家一覧はこちら

犯罪被害者のための相談窓口!悩みは弁護士に相談して解決

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